ポケ迷宮。

ネッツの端っこにあるヴィオののんびり日記的な旧時代的個人ブログ。大体気に入ったゲームについて語ってます。

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運命の輪「ジャッジメントリング」が回る時、
    闇に葬られたもうひとつの歴史が動き出す


 公式サイトはこちら
 公式サイトのキャラ紹介は若干ネタバレを含んでいるのでお勧めはしません。

 2001年6月28日に発売されたPS2用のRPG。
 開発はサクノス、発売はアルゼです。
 このサクノスという会社は元スクウェアの方がいらっしゃった会社ですね。

 クリア時間は30時間ほど。
 これはほぼやり込み要素を行っていないプレイ時間になります。レベル上げの時間は入ってたりしますが。

16'4'15 画像の追加/数カ所加筆修正






☆第一次世界大戦前の中国やヨーロッパを舞台にしたRPG
1913年、仏国、ルアン。
霧雨の降る夜、その猟奇殺人事件は起こった。
被害者はイギリス人神父。
同行していたはずの一人娘の遺体および遺留品は見つからず、行方不明と処理された。
それから一ヵ月後・・・・・
澄んだ星空の下を力強く走る蒸気機関車。
長春から大連に向かう列車。
その最後尾に位置する日本軍のラウンジカーの中に事件の娘の姿を見出すことができた。
(公式サイト 物語 ~プロローグ~の頁より)

 ファンタジー世界や現代、中世などを舞台にしたRPGが多い中、なんと舞台は1910年代
 その中で魔法や吸血鬼等ファンタジーの要素もしっかり出しているRPGになっています。

 全体的に雰囲気は暗めです。最初に訪れる村は穏やかでド田舎な農村……とかではなく、ホラー映画とかで出てきそうな村だったりします。

 え、俺ずっと暗いのとか耐えられないんだけど、って人。ご安心を。

 ギャグもしっかりあります。主人公とそのパーティで楽しそうな掛け合いがあったりとか、その辺りのセンスもとても良い作品です。


 主人公は24歳の青年です(上の画像は続編であるシャドウハーツ2の時のものです。2だと1年後なので25歳ですね)。成人していますが少し頭が残念な出来でして、名前の入力前にはなんと「ガラの悪い主人公」と書かれています。そりゃ扉を蹴って開けたりしてたら当たり前か。
 チンピラっぽい言動も目立ちますが、これもあまり悪印象はありません。パーティのボケ担当もしっかり勤めてます。自分の決めたことは絶対最後まで貫くかっこよさはずっとあるので、主人公としてどうなの?と思うことは一切ありませんでした。
 いつにもまして主人公のことばかり語ってしまいましたが、彼が主人公だからこそこのゲームがあると思い綴りました。

 ※この魅力的なキャラ故か、この続編においても主人公を務めています。これを記述している時には既に2もクリアしましたが、やはりこの主人公の存在は大きかったですね。




☆タイミングよくボタンを押す必要のある「ジャッジメントリング」を使用したコマンド戦闘
 このゲームの戦闘はコマンド戦闘です。
 もちろん一言でコマンド戦闘と言ってもゲームの特徴は存在します。
 それが「ジャッジメントリング」というもの。
 また他のゲームに存在しないようなものとしてSP、「サニティポイント」の説明を簡単にお話ししましょう。

・ジャッジメントリングとは?
 ではこのうんたらと長ったらしいシステムの正体はなんなのか。
 これは、タイミングよくボタンを押すことで攻撃の成否を決めるものです。


 たとえば通常攻撃。
 これにもジャッジメントリングが出現します。上の画像の右にある丸いのがそうです。三回あるチャンスを捉えれば連撃になりますが、一回目を外せばミスが確定します。

 特技魔法にももちろん「ジャッジメントリング」があります。
 しっかり押さないと、発動すらしません。

 それどころか、アイテムの使用にも必要だったりするんです。
 技を発動するにも要ります。必要ないのは逃走や防御くらいでしょうか。


 それじゃ損ばかりじゃないか?とマイナスのイメージを持つ方もいらっしゃると思いますが、それだけじゃあないんです。
 ジャッジメントリングの中にはクリティカルを出すための「クリティカルエリア」というものがあります。上手く止めれば単純な攻撃力の底上げが出来ます。
 しかもアイテム使用時にクリティカルエリアに止めれば、そのアイテムの効力があがるんです。後程説明しますが、「サニティポイント」というものを回復するのにアイテムが必要なんですが、このアイテムの効果ももちろん増えます。


・サニティポイントとは?
 ゲーム中ではSPと表示されるこれ、自分のターンが来るたびに1ずつ減っていきます。
 そして0になると、そのキャラが状態異常(暴走:コマンドを一切受け付けなくなる)になるというもの。
 つまり、ほっとけば大変なことになるゲージなのです。普通溜まったら良いことが沢山あるゲージという存在ですがこのゲージは勝手に減って勝手にやばくなります。先程のジャッジメントリングに比べて、こちらは損しかありません。
 サニティとは英語で「正気」という意味で、このサニティポイントとはこの戦闘でどれだけ正気を保って戦えるかというもの。

 SPはキャラのステータスの一部であり、キャラによって大きな差があります。
 主人公とヒロインのSPの差はかなりのもので、レベルを上げればその差は縮まるどころか広がっていきます。
 このSPのステータスはパーティを選ぶうえで重要な鍵となるでしょう。

 SPの回復はアイテム、もしくは戦闘を終えれば全回復します。
 つまり、短期決戦な雑魚戦ではほとんどSPなんて気になりません。
 ただ長期戦必須なボス戦ではそうもいかないのです。何せSPはターンを回せば減り続ける一方、0になれば暴走ですからね。

 アイテムによる回復する数値はもちろん限られていますが、ジャッジメントリングのクリティカルエリアで使用すると効果が増えます。
 タイミングよくボタンを押せば、ターンの節約になるわけです。



 これらの特徴を踏まえて本作の戦闘の長所と短所を簡潔に書きますね。
【長所】
・HPや他のゲームにないような要素SPを管理することと、じっくりと戦闘できるコマンド式とがよくかみ合っている
・ジャッジメントリングという能動的なシステムで適度な緊張感
【短所】

・試合が長期化すればSP管理も増えるため戦闘が泥沼化する場合も
・回復が乏しい。相手は全体攻撃があるのにこちらは単体回復しかない。戦闘が長期化すればアイテムを投げなければいけない場合も増えるため、非常に不釣り合いな要素と言える




☆細かなシステムについて
 RPGお約束の部分だけ。
・セーブはセーブポイントでのみ行える。回復もそこで安価なアイテムを使用して可能
・全滅すればゲームオーバー。ロードでやり直し
・イベントスキップはなし
・ワールドは選択式
・スコアシステムの充実。自分の戦闘のスタイルが見えるかも。何よりそこに書かれている一言が面白い。しかし一方で、逃走回数や気絶回数等もカウントされるため、潔癖な方は苦手な要素かも
・サブイベや隠し要素はあるものの、期間限定のものも多い。初見で全て回収するのはかなりきつい

 総合的に見て不満は特にありませんでした。ボス前には必ずセーブポイントがあり、そのセーブポイントでは回復も出来るので節約しなければならないようなストレスもありません。




☆ダークな世界観を印象づける音楽群
 この作品の特長は音楽にもあります。作曲者は弘田佳孝氏です。
 舞台は中国やヨーロッパ等を回りますが、その雰囲気がそれぞれとてもよく出ています。

 また、戦闘曲はボーカルが流れていて妖しげなイメージがより出ています。誰かが暴走という状態異常にかかれば更に不安を煽るような……さながらこちらのサニティポイントが削られるようなものに切り替わったりすることも。




総評
 実はこのゲーム、だいぶ前に購入したっきり放置していたゲームでした。二年は間違いなく経っています。
 でも蓋を開けてみると、何で買ってすぐにやらなかったんだろう?って気持ちが強いです。正直、かなり後悔しています。
 ストーリーは言わずもがな、この世界観が本当に好きになりました
 そして何より、今までプレイしたRPGの中でも5本の指に入る素晴らしい主人公に出会えたことに感謝しています。

 ダークな雰囲気やホラーが好きで、かつRPG好きには手放しでオススメできる作品かもしれません。ホラーといっても当然ホラーゲームのように人を脅かしたりするものはなく、舞台がそれっぽいだけで別にホラーゲームではありません。至って普通にRPGです。
 それに、そのダークな雰囲気一辺倒ではなく、シリアスもギャグもとてもはっきりとしている作品です。こういうのってすごくいいよね。ゲームではないですが、ボンバーマンジェッターズとか、もりちかこ先生の漫画とか、この「シリアスとギャグがはっきりしていて良い」ものになっていて好きです。

 戦闘はジャッジメントリングやサニティポイント等の緊張感のある要素はあります。でもだからって、特別難しいわけではありません。
 ボスによっては初見殺しなところはありますが、それはRPGのお約束なところもあるので自分は気になりませんでした。
 そもそも苦戦したらレベル上げです。このシャドウハーツという作品も同様のことが言えるだけですね。

 そして何より、本作も素晴らしいですが、この続編の2が自分は大好きなので。
 このシャドウハーツという作品に会えて心から感謝しています。


 ガラが悪いけどギャグもシリアスもしっかり決めてくれる主人公、ヒロイン力のあるお嬢様なヒロイン、そして何人かの個性的な仲間たちと共に1913年の地球を冒険してみませんか?

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