ポケ迷宮。

ネッツの端っこにあるヴィオののんびり日記的な旧時代的個人ブログ。大体気に入ったゲームについて語ってます。

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 当記事はタイトルの二次創作の最後にあたります。
 前記事(3/4)はこちら


双星のカレイドスコープ(4/4)

 薄汚れた漆黒のフードを目深に被った人物が、木目のテーブルの上で荷物を纏めていた。
 特に多くも無い荷物を同じく漆黒のコートが包む身体に仕舞い込んでいる。見えたのは少量の金銭と薬草。少なくとも潤った生活から程遠いように見える。
 小屋の中を歩き躊躇もなく扉に手を掛ける。それは完全に油断しきっている行動だった。きっと、誰にも見られていない、そんな甘い考えを持っていたのだろう。
 黒い人物が扉を押し開けると同時に、ドラゴンに類似した頭と蛇のような身体を持った何かが威嚇するように咢を大きく開ける。
 咄嗟にコートの人物が放った魔法がその首を無残にも吹き飛ばした。しかし煙の中から第二、第三の首が現れる。光の無い瞳はただひたすらに虚無であり、生物として当然あるはずの機能を持ち合わせているのかすら判らない。
 竜の首が出入り口を封鎖し、その隙間から今度ははっきりと人の影が落ちた。
「おやおや、そんなに慌てて……フフ、逃げる算段でもあるのかな?」
 フードの人物が咄嗟に背後へ飛びのく。小屋の中心にぽつりと座するテーブルを背に、苦々し気に舌打ちする。
「ちっ……この触手男が……つけていたのか……!」
 フードから聞こえてくるのは年端も行かぬ男の声のようだった。声変わりをしかけているような、掠れた声だ。小柄な体型をしているのも十分頷ける。
「私ではなくて、その手のプロがね。おかげで本当に軍師になったような気分を味わったよ」
 生い茂る緑色の葉が無限に続いているようにも思える木立の中に、その小屋はぽつんとあった。
 持ち主が去ってそう経っていないのか、廃屋と言うには屋根も壁も手入れされた形跡がまだ見て取れる。扉の前も轍が少し残っており、もしかすると森の民フォレスティアが狩りなどをする際に一時的に使用している小屋なのかもしれない。衣食を伴って住するにはやや手狭で、物も最低限しか無い。加えて周囲に何も無い環境は寂しい気がした。
「もうこの小屋は包囲している。魔法に長けた君ならそれくらい察知出来るだろう?」
 触手は器用に身体を曲げて人の形の穴を作り、その隙間を悠々とユリウスは潜り、小屋へと踏み込んだ。通り抜けるとすぐに網のように絡まり、出入り口を塞ぐ。小屋の中は周囲と同じように木の匂いが充満していて、それでいて光源は障害物の一切無い小窓からしか入らないため薄暗い。
「君の行動は稚拙で、直情的で、実に愚かだ。故に単純で助かったよ」
「……このまま僕を捕まえるのか?」
 挑発と包囲の結果に、それは実に当然の投げかけだった。
 しかしそれを理解して尚、ユリウスは否定した。
「いいや、私は君と話がしたかっただけだ」
「……話?」
 意図が理解できないと単語だけが短く返ってくる。敵意を飄々と受け止めてユリウスは笑った。
「そう、シンプルな疑問だよ。どうして君はあの親子を襲ったんだ? 父親が汚職に塗れた悪人だったからか?」
「……よく知ってるじゃないか」
 憎々しげに少年は言った。事前に聞いていた事から推測した通りだった。シマンが汚職から足を洗った、それは突発的な事柄だったが、これまた身を隠していたシマンが今回の騒動で表に出た結果襲われたのも突発的な事であったのだ。計画性も何もない偶然の重ね合わせ。これは手の込んだ暗殺でも、教会の追っ手でも無い。
「あいつが逃げたせいで父さんと母さんの仕事が無くなって、そのまま……」フードの男が背にしていたテーブルに掌が乱暴に叩き付けられる。「やっと見付けたんだ! 忘れもしないあの顔を! 余所者が邪魔をするな!」
 彼の悲痛な叫びを、間髪入れずに冷徹に返すのはユリウスの声だった。
「なんだ、君の両親は密売人か、運び屋か。ではそちらも悪人じゃないか」
「……そうだ。でもそうしなければ生きていけなかったんだ」その煽りに彼は万に一つも味方にはならないのだと感じたのか、一層声音を低くした。「復讐はいけないことだと、生易しい世間の常識でも言うのか?」
 背丈は長身であるユリウスの方が高いが、黒フードの少年は臆せずに噛み付く。窮鼠猫を噛むという言葉があるが、正に今の少年は追い込まれた鼠のように戦意をぎらつかせていた。
 そんな彼の命を賭けたような視線を軽く受け流して、ユリウスは更に問いかける。
「では訊くがね、君は何者になりたいんだ? 悪人を倒した英雄様か? 一緒にいた子の親御にでもなり替わるか? ふむ、特に最後のは疲れるからあまりお薦めしないが」
「冗談言うな、あいつの拾い子なんて僕と同じように一人で彷徨い続ければ良い!」
 テーブルの上に乗った彼の右手にマナが収束し始める。咄嗟にユリウスの腰から伸びた触手がその細長い蛇のような身体をテーブルに叩きつけ、彼の手首を押さえた。
「冗談では無く私は本気で言っているよ。君には描いているビジョンがない」揺らぎなく、はっきりと。「私も復讐するという思いは実に共感出来るがね、君には未来が無いよ」
「未来ってなんだよ。わけの判らねえことを言いやがって! 僕はあいつさえ……」
「それでやっているのは、こそこそと隠れて身勝手に振る舞って……君が胸糞悪いと罵った者と同じだと思うが?」
「そんなの関係ない!」
 突如魔法がテーブルに向かって零距離で発射され、盛大な音を立ててテーブルの半分がまるでそういう玩具のようにバラバラになった。粉塵が舞い、乱暴に床が軋む音がする。触手とテーブル面に挟まれていた彼の両手は、しかしユリウスは視界の悪い中再度的確に彼の腕を捕らえ、今度は両手を錠のように締め付けている。少年の「くそっ、ふざけんなっ!」という悪態を吐くのが聞こえた。
「必要ない、関係ない、そういう君の知らぬ存ぜずという考えは実にお気楽で素敵だと思うよ」
 優位に立つ人間らしく、仰々しく。朗々とユリウスの声は小屋の中に、そして扉が開きっぱなしの外にまで漏れ聞こえている。
「だが残念ながら私が関わってしまったのが運の尽きさ。特に今の私は全てにおいて貪欲でね、手に入れたいと思ったものは是が非でも、と思うわけだ」
 拳を握りしめた。少年の反応はどう出るだろうか。今回の焦点はここからだ。
「君には、我々の騎士団に入ってもらいたい」
 辺り一帯無数にあるように思える木々の枝の何処かしらに止まっていたらしい鳥が、ちゅんちゅんと呑気な鳴き声と共に遠ざかっていくのが聞こえた。
 たっぷり数秒は沈黙があった。
「……なんだと?」
 鳥の鳴き声が遠ざかって更に数刻経った辺りで、ようやく先程の気迫があった声とは違う、気抜けした声がした。
 しかし、その後に続く声は震えていた。それが怒りなのか、嫌悪なのか、癇癪なのか、嘲りなのか。それらの感情が全て入り混じったものだったのか。
「まさか、僕が教会の騎士団なんかに入れと……?」
「早とちりはいけないね。私はこの通り聖光輪を持てるような人間ではないし……」
 と、突然眼前に触手が伸びてくる。合図をするとは聞いていたが、もう少しまともな方法があったんじゃないのかと触手をわりと力を入れて叩きながら、自分は扉近くに潜めていた気配を晒し、小屋の中へと歩みを進めた。
 突然の二人目の来訪者に、少年はかてて加えて不審な空気を送ってくる。触手を出している男に両手を抑えられているのだから仕方のないことだと思ったし、ここまで挑発的にやるとは正直聞いておらずなんだか大変悪者気分なので、極力態度を和らげようとこっそり誓いながら口を開く。
「君に入ってほしいのはイリア教会ではない、俺が率いている騎士団だ」
 背筋を伸ばし胸に拳を当てる。それは騎士の礼を示す振り。空っぽの右手を晒し、貴方には武器を振るわない、そして身を費やし捧げるということを示すものだった。
「俺はレヴィオン王国雷迅卿の騎士団団長アルベール。君の身柄は俺が保障しよう。君のその魔法に長けた能力は、是非うちの騎士団に欲しい」
 野生の獣のような視線は、アルベールの態度というよりかは、この名を聞いて唐突に和らいだようだった。不本意ながらアルベールの名前は一人歩きしており、北グラスティアで知っている者は多い。
「雷迅卿……!? まさか、昨日のあの光は……レヴィオンの英雄……?」
「君はよく確認しなかったのか。大方、突飛な行動とその失敗に気が動転していたのだろうが」
 ユリウスはそう言って口の端を上げて底意地の悪い笑い方をした。相変わらず一言が多い奴だと、アルベールはすかさずフォローを入れる。
「君は身寄りが無いのではとこいつが推測してな。この提案もこいつの案なんだ。どうやらこいつは君の能力が気に入ったようでね、磨けば騎士団で十分活躍出来るから一石二鳥だと」
「まあ、この魔法が独学であるなら君は優れた才を持っているということに間違いはないからね。このまま腐らせたり他国に渡らせるには惜しいと思っただけさ」
「まったく……素直じゃないな、ユリウス」
「君が余計な事から無い事までぺらぺらと口軽く話してるだけだろう」
「……ユリウスだって? まさか」愕然とした声が漏れる。「レヴィオンの、ユリウス王子……!」
「フフ、知られているのは父王の期待に沿えない無能な王子としてか、王国の秘宝を盗んだ罪人としてなのかは訊かないでおくよ」
「またお前は……頼むから自己評価を上げてくれ」
 ユリウスの口から自嘲のようなものが漏れ、アルベールはその横で溜め息を吐く。
「フッ、善処はする……かもしれないね」
 そう言うとユリウスは肩を竦める。
 いつもなら特にまともな返事が無いアルベールの小言への対応が意外だった。それに自虐的なことを改めようとしたことなんて今まで無かったのに。いつも流れるように皮肉を他人と自分に撒き散らしまくってるというのに。
 今度は逆にこっちがどう言うべきか解らなくて頭を掻いていると、少年がぼそりと呟いた。
「……あんたら、本当に本物なのか」
 アルベールは改めて少年を見据える。彼の表情はやはりフードに隠れて見えないが、声はまだ硬いままだ。信用されるにはもう一押しいるようだ。アルベールは先程胸に当てていた手を掲げて拳を作る。
「俺の雷を見ても信じられないか?」
 薄暗い小屋に一瞬の眩い閃き。それは雷迅卿とも呼ばれる所以となった雷の力だ。特に魔法も扱う彼の事だ、力の片鱗を見せただけでもその程度は分析出来るだろう。……と、ユリウスが言っていた。
 少年は口を噤んだ。どう対応したら良いのか、自分の利になるのか……幼いながらにそういった考えが巡っているのだろう。きっと彼はそうしなければ生きていけなかったのだ。
「……もし君が断るのなら、」それを解っていながらも、アルベールは次の段階に話を進める。「この聖都グラムスでの殺害未遂を見過ごすわけにはいかない。俺達は君を捕えなければならなくなる。だが俺達もあまり大っぴらに国を出ている事を触れ回れない立場でもある」
 何しろ一国の王子とその騎士団の団長である。聖城ではむしろ立場を晒した方が行動しやすいので特に隠すような事はしていないが、外部で、特にこの不安定な情勢の北グラスティア大陸で公然と明かすのも良いことでは無い。
 というのはここ数年殆ど国にいない自分達には詭弁のようなものだが、この選択肢を考えた人物はこれで構わない、と言った。相手は幼い子供だから、情勢と政治にそこまで聡くはないだろうと。それから人は別の否定的な選択肢をちらつかせた方が上手く釣れる、とも。アルベールにもその心情は解らなくは無いが、嘘を吐く事に少し気が引けるのも確かだ。
 だが、この少年が復仇で動いているのだとしたら、自分は手を差し伸べたい。それは本当の気持ちだ。
「だから、ここでは何も起きなかった……という結末にする事も出来る。さっきユリウスが言っていた知らぬ存ぜず、というわけだ」
 本心と相反する言葉が見破られないよう、アルベールは極力無感情に言い放った。ユリウスをちらりと見ると小さく頷いていて、心の中で安堵する。
 自分はユリウス程仮面をつけて振る舞うのに向いていない。いや、それだけ己が向いていない人間だからこそ、人間不信の少年を説得するのに病床から出てきたのだが。
 一方で少年は、フードの奥の視線を床に落としてまた閉口していた。目立った反応は無く、時間が流れていると認識できるのは、外の森の葉擦れと自分達の呼吸音、そして自分の心臓の鼓動くらいしかない。彼にこちらの想いが伝わっているかは解らない、アルベールはただ返答を待った。
 しかし、その終わりは思ったより呆気なく訪れた。
 ぐううううう。
 例えるならそんな間抜けな音が小屋の中に響いた。きゅう、と言っても良いかもしれない。
 聞こえてきたのはアルベールの正面から。そう遠くも無かった。
 固まっていた少年の手が震える。発生源は火を見るよりも明らかだった。好機とばかりにかユリウスが楽しそうに茶々を入れだす。
「……ふむ。騎士団なら十分な栄養摂取のために三食は保障されているんだがね」
「め、飯はともかくだな!」年相応な拙い一喝で話を強引に戻される。「あんたらの言った通り、家族なんてもういない。教会の孤児院も……耐えられなくて出てきた。あいつがいた所だし、可哀想可哀想って、そればっかり。他人なんて信用ならない、今だってそれは思ってる」
 まだ声変わり半ばの掠れた声が、より力なく心の内を紡いでいく。
「だから訊かせてほしい。……なんでなんだ?」
 なんであの父子を救ったのか。そしてなんであの父子を襲った少年を突き出さないのか。あまつさえなんでその少年を助けるようなことをするのか。
 それは複数の意味が込められた問い掛けだった。
 これは今回の件を提案したユリウスが答えるべきだろうと、アルベールも次の言葉を待った。四つの目の突き刺さる視線を受けて、ユリウスは淡々と。
「人はエゴで動く生き物なだけさ」
 それだけ。いつも痛論ばかり並べている彼らしくない朴訥な表情で、それだけ言った。退紅色の髪の毛がゆったりと揺れる。梅紫色の瞳が小屋の何もない、木の板が打ち付けられただけの壁を見ていた。
「そうだね……君を助けるのは私のため、それではいけないか?」
「……『可哀想』とか、じゃない?」
「不幸の度合いは量れないが、少なくとも君はまだ我々よりはまともだと思うしね。それに世の中を呪うだけじゃ何も変わらない、私は子供らしく短絡的に考えることをお勧めするよ。大体、昨日も今日も君は短絡的に行動したんだから、今更じゃないか」
 さっきの一言はなんだったのか、実にユリウスらしい弁舌のふるい方だったが、それこそ昨日今日会った年下の者に少し乱暴すぎないだろうか。
「おい、ユリウス」
 横から睨みつけるが、先に反応があったのは少年の方からだった。
「……ふ、はは」
 脱力したような、それはアルベールが考えていたような怒りではなくて、単純におかしいから出たという笑みで、想像に反して緊張した空気は無かった。
「王子様だってのに、すごい口悪いんだな。なんか変なの生えてて普通じゃないし」
 ユリウスの腰から伸びている触手は未だに少年の両手首を縛っているため、まだ自由の利かない手をひらひらとさせるのが限界のようだ。
「僕が思ってた王子って、もっと上品な言葉を喋ってふんぞり返ってるイメージだった。でも、こんな変な王子もいるんだな」
「だろう? こういう者に仕えると苦労するぞ」
「勧誘してる時に言うことじゃないだろう英雄殿。それに誰も王子扱いなんてしないじゃないか。なら私も王子らしくある義理は無いね」
「お前が俺のことを英雄って言うのを止めたら止めてやるさ」
「それはこちらの台詞だよ、救国の英雄殿」
 思わずアルベールが口を挟むと、ユリウスの顔に目に見えて不満な態度が出て、精神年齢が一気に少年と同じ程度まで下がる。それがおかしくて、じっと見ていると顔どころか身体から思いっきり逸らされた。そういうところまで妙に子供である。いや、同程度の会話をしている時点で自分もなのか、と無意味に痛手を負ったのは内緒だ。
 少年は不貞腐れたユリウスの背中を見て、ぼそりと無愛想に呟いた。
「……あんたは本音を隠しているかもしれない。でも、それってきっと憐みじゃないんだよな」
 それに対してユリウスは何も言わなかった。
 代わりにするりと触手が動く。少年の手を縛っていたものは、この場から存在を消していた。小屋の扉も開け放っている。去る者は追わない。それが今話していた選択肢の一つ、知らぬ存ぜぬである。
 自由になった手を何回か結んで開いた後、少年は背を向けたユリウスに対してわざわざ正面まで軽快に回り込んだ。その勢いで、彼の黒いフードがふわりと脱げて、顔が初めて露わになる。
 幼い顔立ちは声の印象と同じで、自分達より一回り程年下のようだった。肩まで伸びた黒髪は少々パサついていて、毛先も散らかっている。ぱっちりとした濡羽色の瞳は、この薄暗い空間の中でも幽かに鮮やかに見える不可思議な光り方をしていた。きっと髪も整えたら同様の感想を抱くのかもしれない。
 その瞳が上目遣いにユリウスに向けられていた。
「ねえユリウス王子」
「ん?」
「あんた、いずれ王様になるんだよな?」
「……そうだね、いずれ」
「ならこれってすっげー玉の輿だ」
 口の端をあげてにやりと笑う。アルベールには大変見覚えのある笑い方だ。その既視感の正体は考えずともすぐに解ってしまうのも、胃がもたれる話である。
「私も、君とは良い関係になれそうだよ。そこの愚直な猪男よりかは話が通じそうだしね」
「おい、どういう意味だそれは」
 とアルベールがかぶりを振りかけた時、
「く……」
 唐突に眩暈と胸を締め付けられる吐き気を感じ、アルベールは頭を抑えた。脳幹に痺れるような違和感がある。カサンドラから譲ってもらった痛み止めの効果が切れかかっているようだ。
 鼓膜の更に一枚向こう側で、ユリウスの声が聞こえた。
「外で我々の信頼できる仲間を待たせてある。私達は今後について話してから戻るよ。君はまず身繕いした方がいい、美人なんだから」
「……!」
 思わず反射的に脳から送られて勢いのまま喉元から飛んでいきそうになる声を必死に抑えた。顔を見ても全く男女の判断出来なかった自分に対しての嫌悪で余計に頭痛がひどくなってきた。
「煽てるのが上手いんだね、王子様」
「フフ、その方が志気が高まるだろう?」
「その通りだけど本当にそれだけ?」
「さて、どうかな」
 アルベールが目を白黒させてテーブルの傍に置かれていた長椅子に座り込んでいる間に、ユリウスは少年……ではなく少女を、小屋の外に控えていたジュウロウタとアオイにグラン・フィオラータまで送っていくように護衛の指示を出していた。あながちその姿は人を従える軍師というのも間違いではない気がする。いや、彼の立場を考えると玉座の傍に立つ軍師などではなく玉座に座る方なのだが、どちらにせよ人を従え導く立場に違和感は無い。
 ぼんやりと長椅子に背を預けていると、やがて長身の男が退紅色の髪を揺らして戻ってきた。
 アルベールは口を尖らせて、開口一番問う。
「お前、あの子が女の子だって気付いていたのか?」
「君こそまさか男の子だと思っていたのか? 相変わらず鈍感男だな団長殿は」
 愉快そうに肩を揺らす。この男は悔しいことにすぐに気付いていたらしい。開いた口が塞がらないとは正にこのことだ。玉の輿という言葉は比喩じゃなかったのか。いや、女の子であろうと別にユリウスが娶るわけではないだろうから、比喩なことに間違いはないのだが。
「だが彼女が貧民窟で暮らしていたとなると、女性であるだけで問題もあるからね。顔も体型も隠して生きていたのだろう。それに体調も優れなかったみたいだ、今保護しておかないと肺炎が発症してもおかしくなかったと思う」
 やけに殊勝にアルベールを庇うようなことを並べ立ててから、ユリウスは改めてアルベールに向き直り、小さく一礼した。
「……感謝するよ、団長殿。また無理をさせてしまってすまない。だが君のおかげで思っていた以上にスムーズに事が進んだよ」
「よせ、友の頼みだ。むしろお前が相談してくるなんて滅多に無いからな」
 カサンドラが去ろうとした時に部屋を訪れたユリウスは、アルベールがジュウロウタに助けを求めた後の経緯を手短に話した。ジュウロウタ達によるとあの父子を襲った者は一人、小柄な体格で、更に知能は高くないから子供か年齢が高くても我々と同じくらいだと言うことを簡潔に言うと、アルベールに騎士章を貸してくれと頼んだのだった。レヴィオンの紋章の入ったそれを見せてどうにか騎士団に引き入れられないかを考えている、と。
 退出のタイミングを失ったカサンドラが良い薬があると口を挟んだのは、アルベールが許諾して、ユリウスがアルベールの衣服を漁ろうとした時だった。
 効果は短いがどんな痛みも飛ぶ鎮痛剤がある。
 最初はその使用をユリウスは反対した。しかしアルベールが頑として使用を願ったのと、カサンドラの後押しにより、ユリウスも渋々頷き今回の案を出した。そしてアルベールは鎮痛剤を受け取り、この場に至るというわけである。
 しかし今、再度カサンドラ特製の鎮痛剤を呑もうにも服用は二時間は空けろと口を酸っぱく言われた。大体、薬を呑んでも左腕はまだ動かないし、無理した挙句に今後動けない身体にはなりたくない。衣服も船に置かれていた派手な正装を丁重に断って着なれた騎士団服を着てはいるが、この下は身体に巻かれた包帯が傷口を塞いだままだ。
 ユリウスもそれは重々承知しているので、自分達だけ待機という対応にしたようだ。
「それにしても、お前にもこんな甲斐性な一面があるとは思わなかったぞ」
「利害が一致しただけさ。彼女に必要なのは毎日の生活の保証だった。私は優秀な人材が欲しかった。私の触手に致命傷を与えるなんて興味深い人材じゃないか。手元に置いておけば観察も出来るしね」
 などと特に何か目立った物が置かれているわけでもない小屋の中を物色しながら、つらつらとまた御託を並べだした。よくもまあ色々と思いつくものだなとアルベールは感心すらしてしまう。
「やれやれ、素直じゃないな」
「君も、王子や団長殿のお人好しがうつったと言いがかりは止めてくれたまえ」
「何故今ここでユーディルの事が出てくる?」
 お喋りだった口が急に止まる。チェストの上に置かれた花瓶をことりと置き直す音が聞こえた。
「つまり自覚はあるってことだな」
 梅紫色の切れ長の瞳が泳いで、緘黙とした。
 アルベールは昨日の昼間、ユーディルと合流した時に二人で話したいからユリウスを借りると聞いていた。どうしても訊きたいことがあると。その時はお互い慌ただしくしていたので夜にと言って別れたが、アルベールは夕方の一件以降で意識が混濁していたせいで、一体どんな話をしていたかは今まで聞いていない。
 ただ、色々と押し殺してグラムスの様相を見ていた時のユリウスから一日も経っていないが、雰囲気は変わったと思う。文字通り吹っ切れたというべきか。ユリウスにとって良い話が出来たのだろう。
 きっとそれは、自分達が育ったあの国にいただけでは得られなかった。今の自分も、きっと彼から見たら同じようなものなのだろうなと思う。
 壁に寄りかかって黙りこくったユリウスに、アルベールは言葉を更に投げかけた。瞼が少し重いが、まだこいつには言い足りないことがある。
「ユリウス、サントレザン物語の結末を覚えているか?」
 急な問いかけに、ユリウスは眉を顰めて一瞥した。今日の朝から付き纏っていた空想の話を、自分達はよく知っている。
「『国の騎士、軍師としてエクレールとアストリスは人々に称えられ、世界中に名前が知れ渡りました。めでたし、めでたし』」
「そうだ。正に模範的な英雄譚。物語に相応しい締め方だ」
 目をきらきらと輝かせて、よく幼い頃は読んでいた。それこそ、綴ってある糊が剥がれてしまう程に。バラバラに分かれてしまったページを、見た瞬間に元の位置に戻せるくらいに。
 今朝会ったラムルと同じくらいの年齢の時は、立派な騎士だった父にこのような騎士道物語をよく読んでもらっていたものだった。純粋に憧れた。煌びやかな世界に。あの子のように。
「だが、あれはやはり血肉の通った人間の話じゃない。英雄と呼ばれる直前から俺の生活は一変した。物語の中は美しいが、逆にそれが恐ろしく感じる。現実はこんなにも上手くはいかない」
 呼吸が浅く、言葉を切りながらじゃないと喋れない。身体の鈍痛を堪えながら続ける。
「英雄としての俺は、親父を殺したから造られた。お前だって王子という優れた立場なのに、城では陛下や諸侯に冷遇されていた」
「あまつさえ、君が王になるんじゃないか、なんて城の大臣達が言っていたね」
「それは俺も不服なんだ。あんなのは勝手に言っていただけだ」
「……そうだね、解っていたよ」
 ユリウスが噛み締めるように言ったのが聞こえた。仲を違う決定的なきっかけになったその想い出は、今はもう遠い過去の話だ。
 だが、過去は全て過去として片付け、捨てられるわけではない。そして縛られるのも、無かったことにするのも都合の良い逃げだ。
「物語のように終わりもない。俺はエクレールじゃない、お前もアストリスじゃない。そして俺達には罪があり、責任がある」
「……そうだな」
「今日改めて思ったよ。俺は、ユリウスが治めるレヴィオンを見たい」
 時々挟まっていた相槌は、ぴたりと止んだ。何処からか木が軋む音がする。それは外からの風でなのか、気温や湿度で起きていることなのか、中にいる青年からなのか。それを判断する術はない。アルベールは話を続けた。
「陛下もお歳だ。いずれその時は来る」
「おいおい、崩御の話なんて」
「良いさ、誰も聞いてない」流石に呆れ半分、嘲り半分で放たれた制止の声を、アルベールは遮った。「人はエゴで動く生き物、なんだろ? お前のエゴに付き合ったんだから、俺のエゴも聞いていけ」
 そう言われると肩身が狭い、とばかりにユリウスは押し黙った。
「騎士として陛下への忠誠心はある。だが、俺は同じようにお前に対して忠誠心だってあるんだ」
 片や王子、片や王家に代々仕える家柄の息子。同い年で王城で出会う人物の人となりは、誰よりも知っている。物心が付いた頃から半端な竜の血のせいで王に疎まれ、そして剣技よりも知慮が卓絶していたユリウスは、武力を重視する王城での立場は芳しくはなかった。
 だがそれでも彼は努力していた。本人に言ったら否定するだろうが、元々向上心はかなり強い方だ。その姿を見てユリウスを慕う者だって少なからずいる。王政に直接の干渉は陛下が許さなかったが、彼を真摯に想う者もいて、彼の意見が内々に処理され国のためになっていることだってある。
 それに一度はユリウスを罰せよという王命は出たが、もう撤回もされている。元々その王命自体も表立って堂々と発表されたものではなく、深淵の種の捜索に身を費やす今のユリウスを誅戮する理由も無い。つまり、国へ戻れば紛れもない王子の席があるのだ。
「本音は、陛下とお前が溝を埋めるのが良いんだがな」
「……、」
「だがまだ種の事もある。聖都や南とだって協力を」
「そうだな」
「しないとレヴィオンも……ユリウス?」
 身体の芯から来る鈍痛にいい加減頭がぼんやりとして話を収めようとしたところで、急に中途半端に相槌が入ってきた。終着点に辿り着きそうだった目蓋が強引に引き上げられる。
 青年は壁伝いに、やがて開けっ放しの扉まで歩いていた。その向こうにはさっきの少女達が帰っていった轍の続く道、そして聖都が木立の向こうにある。
 ユリウスは蝶番に背を預ける。道の続く外と簡素で何も無い内、その境界に。
「私はね、復讐したいんだ。父に、そして国に。この数年の成果をぶつけてやらないと気が済まない」
「お前、何を……」
 俯き、細めた梅紫色の瞳に気鋭を湛えてユリウスは鋭く言い放った。彼の足元から伸びる黒い影が、アルベールの横たわる長椅子にまで伸びている。壁を挟んで木立の中を通り抜ける風が一層強く吹き、ユリウスの髪を煽った。
「彼がどれだけ間違っていてレヴィオンを停滞させているかを、私は示したい。強過ぎる王制は人を腐らせる、とね」
 何か口を挟もうとして、止めた。
 瞳の輝きは、少し角度を変えてみると決心や野心のようなものだった。一つの感情や行動を違う角度から見たら、それはまた違う意味を持つ。
「私達は狭い世界で立ち止まってはいられない。さっきの少女やあの稚児で見栄を張った手前、我々はここから更にのし上がらねばいけなくなってしまった。王家の者として、そして英雄として」
 淡々と語る声が、小屋の中に響く。一足ずつ、床の軋む音と共に近付いてくる。
「この数年で様々な国を見て、下情を通じて思った。レヴィオンは旧時代に縛られた国だ。南大陸、聖都、スヴェニトラ、それだけではない、この世界ですら今転換の時を迎えている。内向的で旧弊を抱えるレヴィオンは、このままだと間違いなく時世に置いていかれるだろう。戦には勝てるかもしれないが、その後が無い。私はそれを救いたい。だが私は未熟で、旗を背負うには未だ足りない」
 ユリウスはアルベールの前まで辿り着くと、左膝を立てて右膝を床板に置いた。右手の拳を胸に当てて、一礼する。
「……助けてくれるか、アルベール」
 それは騎士の誓い。本来の立場であればアルベールがユリウスに対して行うべきものだが、作法はもちろんレヴィオンの仕来りに詳しく、また騎士団にも籍を置くユリウスも当然聞知している。
 まだ自分達は、這い上がり進み続けないといけない。その事実を同時に突きつけられている気がした。
 ユリウスの一つの決意を、アルベールは真っ直ぐと受け止めた。
「ああ、当然だ」
 お互い、ふっと淡く笑う。答えを出すのになんだか相当遠回りをしてきた気がする。
 いや、これも必要なことだったのかもしれない。行く先に道なんて元々存在しないんだから、近道なんて解らない。
 ただそんな中でも立ち止まってしまうことだけは、アルベールもしたくない。進むための道を切り開きたい。それだけは確かだった。
「もちろん深淵の種の問題を解決するのが先決だがね」
「ああ、解っている」
「とりあえず今はもう休め。私はここで二時間、本でも読んで過ごしているから」
 部屋の中にあった唯一のテーブルは粉々に砕けてしまい、唯一の長椅子もアルベールが占拠しているため、ユリウスは窓の傍に置かれたチェストに無遠慮に腰を掛けた。懐に入れていたらしい蛇腹状の折り本を早速開こうとしている。
「王子に昨日困っていたらなんでも助けると言われたし、グラムスの事は少しだけ休憩して存分に頼らせてもらおう」
「本当か?」
 疑わしい視線を投げるとユリウスは「本当だとも」と楽しそうに笑った。
「なら今夜は一杯付き合っていけ。昨晩そのユーディルと何を話したか俺にも教えてくれ。それと俺からも話したいことが……」
「君は自分が大が付く怪我人だということを忘れていないか? 酒は禁止だ」
 言いかけると問答無用で止められた。納得がいかないのでこちらも抗議する。
「お前が戻ってきた時だって、あれだけ怪我をしていたが呑んだじゃないか」
「私は深淵の種の力で丈夫だから良いんだよ。ともかく、君はまだ駄目だ」
「何故だ、俺だってあの時お前の暴走を受け止めたぞ、俺だって丈夫だ」
「では君命だ。雷迅卿殿は怪我が完治するまで酒を禁ずる」
「なんだ、早速王様気取りか?」
「いずれ引っ張ってくれるんだろう、我が英雄殿?」
 父や境遇に対して憎しみはもう捨てたはずの男がそう剽げる。アルベールもそれが解っているから、「はいはい、仰せの通りにいたしますよ、ユリウス殿下」と投げやり気味に返した。「なんだ、まだ殿下のままか」と捻くれ者の笑い声が滲んで聞こえる。
 こうして共に生きる明日の夢を語らう時が来るなんて、あの時は考えもしなかった。
 アルベールは瞳を閉じる。
 暗闇の中に、レヴィオン王国が見える。アルベールとユリウスが生まれ育った故郷は必ずしも良い思い出ばかりではないが、アルベールは幼い頃から城から街を見るのが好きだった。
 半壊した街も、復興が少しずつ進んで、いずれ活気を取り戻せるだろう。その姿は当時よりも、より発展しているのかもしれない。
 いつものにおい。
 いつもの風。
 いつもの雲。
 いつもの人達。
 いつもの風景。
 それが当たり前で、人が行き交い、交流して、他愛のない話で笑顔を交わす、そんな国。
 あの景色を、友と共に望むことが出来るなら。
 傍にい続けることが出来るなら。
 そんな夢を、アルベールは見た。





※ここから言い訳エリア
・ユーディルは本編で立ち直ったとは思いますが、またナーバスになっててごめんね
・ソフィは立場のある人には敬語を使う人だけど、ユリウスとは最初の一件で仲良くしててそういうの外してくれてると良いなー願望でタメ口です。というかユリウスのキャラストが既にそんな感じ
・カサンドラとユリウスの関係性は出ていませんが、どっちも研究者だし仲良くしててくれると自分が幸せです。ユリウス君ちょっと幼いので、おばあちゃんに坊や呼ばわりされててほしい願望です
・ユリウスが雷迅卿の騎士団に来た理由は正直判ってないのでガッツリ捏造してます。他作品は判ってるんだけどね……
・アルベールの母親の存在は不明ですが一言も出てこないところを見ると……ね
・この世界にエクレールとアストリスのお話、サントレザン物語があるかは……わかりませんが、ユリウスはアストリスの偽名を使っていたのであるかもしれない。とりあえずグラブルネタ
・ユーディルは17歳(公式小説より)、アルベール&ユリウスは25歳(グラブルより)のつもりで書いてます。ソフィは26歳くらいだと美味しいので勝手にそれくらいの気持ちで書いてます。
・「友の記憶」のフレーバーテキストを読んでるとちょっと楽しいかもしれません。
※ここまで言い訳エリア

 自分の中でずっと引っ掛かってたお話をただ欲望のままに書きました(挨拶)。
 きっかけはこれ。 これはネデウの目的が解った時の事です。
 一体どうして、この時にユリウスを思い浮かべた人が地球上に自分以外にいないような気がしますが、自分はずっとこの事が引っかかっていたのです。持たざる者だったのはユリウスも同じなわけで、彼の動機も復讐のようなものだったのです。

 だから、ネデウやヴァースにも通ずるところがあるなと書きたくなったわけですが、ちょっとバタバタしてたら、ドラガリ終わっちまった……。書き始めはさっきのツイートから実はあんま経ってないんです。

 というわけで、話の流れは決まっていたのに少しどころか大層プラスして好き勝手に終わらせました。こんなに長くなりおってからに。
 まだ、まだここはユリウスが国王と仲直りする可能性のある世界なんだ……王位継承権が破棄されたなんて言われてないし兄弟だっていないし母親もちゃんとした血筋だし国にだって戻ってるんだ……。
 それが幸せかはともかく、この世界のユリウスとアルベールは抱えねばならない問題だと思うのです。ユリウスが王子なのはここだけなので……。

 あ、でもドラガリユリウスはもちろんドラガリアルベールも神バハやグラブルの先人(?)の二人とは全くの別人だとは思ってますが、共通するところはなるべく残すようにしております。



 そんなわけで、いつも書く前に大雑把に書いているプロットみたいなもの。今回はこれだけでした。

メインストーリー22章の後、グラムスにて
逃げる市民。落ちる瓦礫から咄嗟に庇うアルベール、ユリウスが触手を出せば間に合った

 シーンも実は2つだけの予定でした。
 最近仮タイトルはメインキャラの頭文字をつけてて、今回は「ゆゆ」なわけです。「ゆ」りうす、「ゆ」ーでぃる、ですねはい。
 そのうちシーンは3つに増え、4つに増え、5つに増え、8つに増えました。
 ユリウスの話だったのを、ドラガリ終了の知らせでアルベールとユリウスの話にしたことも強く影響。お陰様でだいぶと紆余曲折が……前回の1.5倍以上になるとは誰が想像していたか。没だけでもえらい物量であんま考えたくない。
 でも色んなキャラ出せて楽しかったのも本当です。


 そして今日。5月23日です。
 この日は、自分がバイオ8を意識しだした日でもあります(そしてそのバイオ8は8日に発売した作品でもありました。8日は自分がドラガリでユリウスを手に入れた日です)。
 なんで急にバイオ8なんぞやと思われるかもしれませんが、バイオ8の主人公イーサンとユリウスの声の担当されている声優さんが一緒なのです。木内さん。
 なんとも複雑に交差しておりますが、ようは今日は自分にとって第二の記念日みたいなものなのです。木内さんに殴られた記念日です(?)。
 8日に上げられれば素直に良かったのかもしれないけど、タイトルはなんとか決まったものの推敲の段階で納得してないシーンも多かったので流石に引き延ばして、今日になりました。ありがとうユリウス。まさかこんなずっと付き合っていくとは思いもよらなかった。


 追伸。
 TOD2……テイルズオブデスティニー2のドラマCDを何回か聴いたりしてました。
 いやー英雄とかの話書いてると……それとソシャゲの影響とか……。
 で、これを聴いてるとリアラとジューダスが良い感じに喋ってるとちょっと楽しくなってくるよね。……あ、それだけです。声優調べると面白いかもしれません。



 以上!
 次はネタはいくつかあり、とある時期に向けて書きたいな……ってのがあるのでそれを書く予定。
 因みに前のユリウスベリーナの小説をあげた時に3周年であげたいなとか言ってたのはプロットのまま進んでおらず、書き始めたら間違いなく今回と同レベルかもっと長くなるので悩んでます。

 ここまで読んでいただきありがとうございました。
 拍手やコメントをいただけると嬉しくて飛び跳ねます。


☆こちらもよろしくお願いします
cry sky cring(ユーディルとゼシアの短めなお話)
小さな小さな夜の華(スオウとソフィのちょっと真面目なお話)
爪痕を覗いた日(ノエルとノーストンのちょっと真面目なお話)
催花雨(ノーストンとリナーシュの短めなお話)
紅鏡-empty rhapsody-(1/2)(ユリウスとベリーナのちょっと真面目なお話の前編)
antinomy(カサンドラとアスラムの短めなお話)
双星のカレイドスコープ(1/4)(アルベールとユリウスの真面目なお話)

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