ポケ迷宮。

ネッツの端っこにあるヴィオののんびり日記的な旧時代的個人ブログ。大体気に入ったゲームについて語ってます。

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 当記事はタイトルの二次創作の中間部分あたります。
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双星のカレイドスコープ(3/4)


 まだ朝早いからか、思ったよりも廊下に人はいなかった。追い立てられている現状では大変幸運であるが、もう一つの問題はグラン・フィオラータは非常に巨大な施設で、今いる上部から外へ出るのにも時間がかかってしまうことだ。
 ただでさえ体力のある方ではない自分には、階段を駆け下りる時間すら煩わしくなってくる。アルベールが万全であるなら彼に任せられたのだが、無いものねだりをしていても仕方ない。
 だから、ユリウスは階段には向かわずに廊下を駆けて甲板に向かった。アルベールが寝ていた部屋の扉よりも更に重たい扉を開けると、まず天日が視界を白く濁した。脳髄に刺さるような刺激は頭を振って跳ねのける。
 今は水の抜かれた屋外プールを横目に、甲板の手すりから身を乗り出すと先程も見た賑わっている一画があった。さながら城の兵士達のようにご丁寧に整列している。一歩離れた所にさっきの父子と見られる姿もあった。丁度炊き出しの列に並び始めようとしているところだった。
 ……この移動手段に対して、実際に抵抗が零だったかと訊かれれば嘘になる。普段から色々と検証はしている。無知であることは己の望むべきところではなく、それに選択を間違えることはもう二度としまいと誓ったのだ。
 多くの人間を前にして自分を保てるか、それは数年前に重点的に考える必要の無かった事だ。これも零では無かった。一つの村落の住民を遍く取り込むためには、迅速にかつ冷静に判断する必要があったからだ。だが、一方で箍が外れていたとしても結果は同じであったのだ。深淵の種に理性は無い。ただ貪欲に目前のものを喰らい尽くすという目的は、どちらにせよ果たせたのだから。
 だが今はやらねばならない。箍を外さずに。
「蠢け……!」
 精神を集中するとすぐに身体に変化は訪れる。
 まるでそのものに意志があるかのように、甲板の手すりにそれが巻きついた。
 何が起きているかを目視する事も無く、ユリウスは甲板を飛び降りた。
 落下の衝撃を抑えるように、しかし迅速にロープ代わりにしているそれを伸ばしていく。その間にも、周囲へと感覚を研ぎ澄ませた。遠目なので人影でも判断できないし、視界にいるかどうかすら解らない。視覚では異端者の存在に気付くのは困難だろうから、マナの流れを辿る。自分だけの力では難しくても、深淵の種の力は世界を司るドラゴンの力、その欠片しか身に残っていなくともやはり強大である事に変わりはない。
 強いマナを感じる存在は三つあった。
 まず一つは人ごみの中心に。これは以前からよく知る吸血鬼のお嬢ちゃんのものだ。なるほど、もし最悪の事態があっても彼女ほどの力を借りられれば心強い。
 もう一つも人ごみの中心にあった。敢えて言うならその力は深淵の種にも類似する、ドラゴンのようでドラゴンでない……これは妖精であるナームだろう。以前の彼女は身体が小さく戦える力を持たなかったが、昨日のユーディルの話から羽化の秘術とやらで彼らに比肩するような強力な戦力になると聞いている。
 そしてもう一つ。
「……愚かだな」
 可能性は三分だとは思っていた。だが本当に目論んでいたとは、愚かな者もいたものである。崩れ去ったとしてもここは永世中立国でありイリア教会のお膝元。そんなところで暗殺を企て、そして失敗したからとまた安易に実行に移すなど、女神がお許しになるはずも無い。
 直接の妨害は間に合わない。結界を張る魔法も使えはするが、高度なこの魔法を遠隔では使えない。通常の魔法では衝撃をぶつけ合うだけになってしまい、周囲に被害が及ぶかもしれない。
 ユリウスはまた別の紐状の突起――触手に命令を送った。もう何年も共にある感覚に集中すると、触手の先に歪に形作られているドラゴンの顔が吠えたように応える。朝陽を引き破りながら、彼らの元へと伸びていく。
 人々の悲鳴が足元から聞こえた。昨日浴びた悲鳴よりそれは更に鋭敏に聞こえる。すぐにそれが何に向けられているのかは理解は出来た。空から触手の生えた男が人混みに飛び掛かろうとしているのだから無理もない。どの要素だけに着目しても混乱が起こる。
 だがその悲鳴が人から人へと伝染するよりも早く、衝撃は来た。
 ドラゴンの顔が三つ、躊躇無く地面を抉り突き刺さる。その身体は手も足も無く鱗の生えた身体が蛇のようにしなっているだけ。それが第一の衝撃。
 第二の衝撃は、地面に突き刺さった触手に魔法が炸裂したもの。爆風は触手で包み込んでいるためなんとか周囲に及ぶことはなかったが、魔法の衝突をその身で受ける使命を果たし、満足したかのように、蛇のような身体は灼けて霧散してしまった。
 耐え得ると思っていたユリウスはこれには驚いた。侮っていたわけではないが、感知した以上に威力があったようだ。かなり高圧縮された、洗練された魔法。流石に暗殺をするだけの腕はあるということだろうか。こんな短慮な行動を起こしているのに。
 次の一手が来る前にユリウスは父子の近くに着地した。先程攻撃を受け止めた触手は消えてしまったが、甲板に巻いていたもの、着地の衝撃を吸収するために更に下に何本か伸ばしていたもの、そしてもう何本も敵本人へと伸ばしており、手足合わせて四本しかないはずの人間とは違うと奇異な目で見られても仕方なかった。
「貴方は……」
「私から離れないでください、絶対に!」
 男性の呆然とした呟きを一切振り向かずに断ち切った。視界の範囲にいない者と戦うのはかなり精神力を使う。だが彼らの元を離れれば、もしかしているかもしれない他の輩が狙いを定める可能性はある。敵の人数をユリウスは知らない。昨晩の誰もいない場所ならばともかく、この大人数がいる中でマナの感知能力を引き上げるのは危険過ぎる。
「ニュルニュルおじさん!」混乱して離れていく人を掻き分けて一際背丈の小さな女の子が駆け寄ってくる。「なんでいきなりお空から降ってきてニュルニュルしてるのー? それに今のどっかーんって……」
「敵だよ、お嬢ちゃん」
「む、もしかしてヴァンピィちゃんの出番?」
「ああ……と言いたいところだ、が――!」
 触手が強く引き裂かれる感触があった。ユリウスにとっては鈍い、つままれた程度のものではあるが、それは先程と同じく触手が敗れてしまったという事だ。
 再度攻撃の手を伸ばそうとしたが、瓦礫の向こうの人物が遠ざかっていく気配が判った。突発的な行動をする割には引き際だけはきちんと弁えているようだ。時間を稼げば稼ぐほど、闇に紛れる者には不利な状況となる。
「逃げられたか……しかし……」
 ユリウスの傍に音も無く影が二つ現れた。一つは人、一つはドラゴン。ここらではあまり馴染みのない瑠璃紺の装束を着た青年ジュウロウタが、普段と変わらぬ厳格な面持ちで、
「アルベール殿から事情は伺っている。後は拙者らに任せよ」
「プラウダ空軍の名に懸け、必ずや卑劣な将を突き止めてくれよう」
 鎧を着込んだドラゴンが言葉を続ける。朝日を受けたその鎧は雄々しく光っている。ガーランドと呼ばれる彼は翼を豪傑に広げた。
「敵はかなりの術の使い手のようだ。すまないが頼んだよ」
「御意」
 言下、人は影へ消え、ドラゴンは空高く飛び去る。頼んでおいてなんだが、敵には回したくない者達だ。……実際に一度経験もある身で言うとなんだか実感がこもっているなと我ながら思う。
 念の為もう一度周囲に薄く気配を巡らす。マナを喰らうために嗅覚に優れているとも言える深淵の種の能力をこのように役立てることがあるなんて――
「アストリスさまー!」
「わっ」
 刺客は自分が思ってるよりもだいぶ近くにいた。小さな力ではあったが不意を突かれて蹈鞴を踏んでしまい、足元に転がっている小さな瓦礫で靴底が少し滑る。こけていたらこの子と一緒にすっ転んで下敷きにしてしまうところだった。
「かっこいー! アストリスさま、ぐんしだー!」
 軍師になった覚えは全く無いが、その点よりもヴァンピィは気になったところがあるらしい。
「あす……? ニュルニュルおじさんってそんな名前だったっけ?」
「ふむ、そんな名前を名乗っていた時もあったね」
 引っ張られている服を整えながら、とりあえず事実は述べておいた。
「……むう? 名前って二つあるものなの?」
「違うよ、アストリスさまはアストリスさまだよ!」
「その、あすと……なんとかじゃないよー! ニュルニュルおじさん、小さい子に嘘ついたらいけないんだよー! 悪い子だー!」
「アストリスさまはわるくないよ! わるいのは王さまなんだよー!」
 きんきんとした声が腰骨と胸元辺りを行き来し、段々こめかみの辺りが痛くなってきた。子守は自分には手に負えない。適材適所という言葉を編み出した賢人には是非お会いしたい。
「わー、なんかいっぱいニュルニュルしてる!」息つく暇も無く、今度は人混みを器用に掻き分けてヴァンピィよりも更に小さい姿の少女が文字通り飛んできた。半透明の羽根を背負い、桃花色の綿のような髪の毛がふわふわと風に揺れている。「もー、急にニュルニュルしてるから皆びっくりしちゃってるじゃないユリウス!」
「おおナーム君、正解だ」
「へ? なに正解って」きょとんとした顔で反応したがそれも一瞬で、小さな両手をぶんぶんと回して引き締めた表情で言った。「ヴァンピィまでいるけど、えっと、もしかして敵!?」
「察しが良いねナーム君。でももうほぼ終わってしまったよ」
 言いながら出していた触手は全て引っ込める。警戒は怠ってはいけないが、標的が身近にいるならば結界魔法を貼れば問題ないだろう。それに今のところ近傍に怪しい気配は感じない。
「え、終わったの? っていうかそもそも始まってたの?」
「それはもう、程度を合わせなければならない、高度な心理戦がね」
「どうゆうこと?」
「うーん?」
 二人の少女が顔を合わせて頭の上に疑問符を浮かべているが、いつまでも彼女らに構ってもいられない。ユリウスは後ろの男性に話しかけた。
「とにかく、今は中へ……」
 父親の方へ手を伸ばすと、いくつか皺の乗った顔が引きつっていた。びくりと身体を動かしたのも、自分に対しての拒絶だという結論に至るのにあまり時間は掛からなかった。もちろん、その反応は彼自身も強く意識していなかったのも納得はできた。行動前から解りきっていた、そんなことは。
「中へ……? ユリウス?」
 言葉が詰まったユリウスに対して、胸の辺りでふわふわしている小さな少女が首を傾げて不思議そうにしている。そこで当然なのだが、時が動いている事を認識して、
「……中へ、避難しましょう。まだ貴方達を狙っている者の正体が判らない。他にいないとも限りませんから」
 差し出した空いたままの手を引き寄せようとして。
 上から下から手を掴まれた。
「アストリスさまの手、ごつごつしてておっきい!」
 小さな小さな、柔らかい手。先日食べたヒノモトのお餅が丁度こんな触感だったと場違いに思い出す。剣なんて危ない物はきっと振るったことがないだろう、親の愛を零れる程に受け取っている手。僅か前に思い出した、幼き友と同じように暖かい。
 ユリウスを見上げて大きく開いた口には、生え揃っていない歯が見えている。
「パパがね、へんな顔してる時に、おててをぎゅっとすると、いたいのバイバイするって言ってた!」ユリウスがまたも何か反応する前に、今度は「パパもパパも!」と強引に子供が父親の手を引っ張ってきてユリウスの手に握らせた。子供と違って皺でざらざらしていて、無骨で、何故だか少しこそばゆい。
 その上から子供がぎゅうぎゅうと押し込んでくる。
「こ、こらラムル……」
 父親は戸惑いながらも無理矢理離そうとはしなかった。きっとさっき咄嗟に拒否反応が出たことへの後ろめたさがあるのだろうと思う。
「……では、その……宜しく、の握手で良いですかね?」
 次いで出た自分の声も、ナームと同じ位置くらいでふわふわ浮かんでいる気がした。意識してなんとか口角を上げる。
「……え、ええ」
 気まずげに父親が頷く。それから、空いているもう片方の手で子供の頭を撫でた。手と同じように柔らかかった。こっちは綿に手を突っ込んだような柔らかさだった。こんなことしないから、さっきのアルベールの見よう見まねだ。
「ありがとう、もう私は大丈夫だから」
「うん……うんっ!」
 口の中まで不便なく診察出来るくらい大きく開けて、兎のように両足を揃えて跳び上がる。荒れた土が寝そべっているだけの寂寥な地面も、彼が跳んだ後はシロツメグサが咲き乱れているように見える。ここまで好意を剥き出しにされるのも、ユリウスには複雑な気持ちだ。
 手をそっと離して息を整え、改めて父親の方に船の底層に開いた出入口まで促す。幸いというべきか、他の人々は自分達と距離を取ってくれているおかげで、道は空いている。
「お嬢ちゃんとナーム君は後ろの警戒を頼みたい、良いかな?」
 少女達に声をかけると、こちらは迷いなく首を縦に振ってくれた。
「まっかせてー! お姉ちゃんがばっちり守るからね!」
「うんうん、わたし達がいるからだいじょーぶ!」
「ようせいさん、はねきれいー」
「ちょちょ、羽根は引っ張っちゃダメー!」
「あーずるい! ヴァンピィちゃんだってナームの羽根触ってみたいなーふわふわしてるのかな?」
「ヴァンピィまで! ダメ、ダメだからね!? 触るならせめて大人のわたしの時にして~!」
 だいぶかしましくなったなあと、別の意味で頭痛はしてきたが。

+++++

 閉じた視界が唐突に広がり、まず突き刺さったのは派手な柄の布切れだった。既視感を覚えるそれは、先程も目にした天蓋だ。
 意識が飛んでいたようで、なんとか直前の記憶を引っ張り出した。船の中を回っていたジュウロウタを呼びつけ、外にいる者に危険があるかもしれないからユリウスを追いかけてほしい、ということを伝えた。そこまでは明確に覚えているが、思い出そうにも脳内に出てくるものがない。
 重たい頭を抱えていると、かしゃんと部屋の隅で陶器が当たる音がした。
「たまの早起きして散歩して見れば、まさか容姿端麗な貴公子が廊下で倒れているなんてねェ」
 飄々とした女性の声は、陶器の音と同じ方向から聞こえてきた。
「おはよう、レヴィオンの英雄さん」
「……おはよう」
 今の動きの微かなの衣擦れの音でなのか、それとも魔術師特有の感知能力でもあるのか、目を覚まして大したアクションもしていないのに挨拶をかけられた。
 砂でも詰められたかのような重たい頭を起こそうとして、身体が左に傾いた。そうか、まだ左腕の感覚が無い、と添え木が新品の白い方帯と巻き付けてあることを思い出す。
 とぽとぽと水を注ぐ音が部屋の隅から、この手広な部屋に響いた。どうやらティーセット一式持ち込んでいるらしい。アルベールの鼻孔をくすぐる甘い香りは紅茶のようだった。薄紅梅色の唇から喉へと流している優雅な姿は直接見なくても容易に想像がつく。「うーん、セカンドフラッシュにしては少し渋いねェ」なんて呑気に独白している。
「アンタは自虐趣味でもあるのかい?」
 と突拍子も無く言うのは、アルベールに向けられた今日最初の質問だった。
「なんだそれは」
 何とも理不尽な言われように、思わず条件反射で返してしまう。一方でカサンドラの方は悠揚と紅茶を啜ってから返事をした。
「アタシは道を探せとは言ったけど、道を強引にぶち壊せなんて言ってないんだよ」極めつけに一文字ずつ言葉を切りながら「宿題」
 どうやら、昨日の昼中の話の続きを展開しているようだった。
「そんな満身創痍になって、ようやく頭が冷めたんじゃないかい?」
 上体をなんとか起こし、ヘッドボードに背中を預ける。カサンドラはアルベールの正面よりやや左側で座って、頬杖をつき目を三日月のように細めて得意気に笑っていた。
 確かに、答え合わせという意味ではこれ程丁度良い機会はない。
「頭が冷えたのは今朝だ。俺も、貴女の言うように……思っていた」
 彼女の中の今の自分は、不安定に気持ちを形作って無理矢理に行動している人間だ。実際にアルベールも、自身をそう偽ってこのグラムスの災害の中で動こうとしていた。
「あの時のレヴィオンで起きた事は忘れられないし、忘れてはいけないと思っている。だが、今自分を動かす原動力はもうそれだけではなくなっている。俺は、それに気付かされた」
 他人から英雄だと呼ばれる度に、アルベールという人間を動かす歯車が軋んでいるのを感じていた。アルベールの昨日の行為は、軋んだ部分に油を塗っていただけに過ぎなかった。たとえその歯車がぼろぼろに朽ちてしまおうとも。そのままではいずれガタが来て破綻する。
「騙して騙しきって動いたところで、行き着く先は無い。俺は器用な人間じゃない……この怪我も、その時に助けたい人がいた、それだけなんだ」
「過去を助けるためじゃないって?」
「ああ、そうだ。この行動に、過去は関係ない」
 過去は事実だ。どうしたって消えることは無い。一方で、過去に縛られていることはまた別の話だ。心の底では理解できていたのに、それを英雄という役割で覆い隠していた。
 そこまできっぱり言い切ってから彼女の表情を伺うと、鳩が豆鉄砲を喰らったような顔をしていた。
「なんだ、つまらないねェ」
 などと言われてしまった。元宮廷魔術師の理解し難い思考に呆れて唖然としてしまう。
「つまらないって……」
「もう終わっちゃっててさ。そう、アンタは自分を騙して自分を守っていただけ。アンタは罪の意識が作った自分で赦されようとしていただけ。それもまた自己愛の形だろうけど、その在り方は絶対にアンタを幸福にしない」
 彼女の言うことを、昨日までのアルベールなら一蹴しただろう。だっておかしな話だ。アルベールも含め、人を救うために決意を新たにしていたその行為は、決して非難されるものではないはずだからだ。
 彼女の先見の明は老境だけなのだろうか、どうも口にすることで何かを確かめているように思う。アルベールに対してではない、他の何かを。
 カップを手に取り、カサンドラは静かに紅茶を啜る。
「なーんて」ソーサーにカップを置いたのと、軽口を言い始めたのと同時だった。「講釈を垂れようかと思ってたんだけど、言おうとしていた事も全部必要ないみたいだね、アンタにはさ」
 そう吹いているが、そう言うカサンドラに突き放したような雰囲気は感じない。どちらかというと今被っている布団のような穏やかな暖かさがあるようにも思った。
 彼女なりにアルベールを気遣ってくれているのは、多少鈍い自分にも判る。少なくとも、今回の件はアルベール自身を見直すきっかけの一つになったのだ。ぶれていた心の焦点が、ソフィと彼女の言葉で合ったのだから。
「ならば俺からは礼を言わせてくれ。カサンドラ、ありがとう」
 せめてこちらは正直になろうと言ったところで彼女からの反応は無かった。顔を逸らされるとさらさらと整えられた流れる髪の毛に隠れてしまって、感情は読めない。手元の紅茶をゆったりとかき混ぜ、スプーンとカップがぶつかり合う音だけが響いていた。
 痺れを切らし、アルベールから問い掛ける。
「……カサンドラ、どうした?」
「いや……最初、アルベールってアタシの好きな奴に似ていると思っていたんだけど」
「は?」
 思っても見なかった単語がストレートに飛んできて思わず変な声をあげてしまう。カサンドラは紅茶をかき混ぜていたスプーンをソーサーの上に置いた。
「クク……だけどね、違ったよ。アイツと違って、アンタは強い」
 カサンドラの指すアイツが誰かは理解できないが、その見知らぬ誰かと比較される程自分が立派だとはとても思えない。
「そんなことは無い。俺はまだ迷ってばかりで……周りの者に支えてもらわないと、不甲斐ないばかりだ」
「そういうところさ」カサンドラは笑う。「それを心の底から誰かに言えるところが強いんだ。意地を張って自分のことすら顧みない……そういう奴は本当に大事なものを守れないものなんだよ」
「そう……だろうか。俺は、大事なところでいつも守れないでいる。親父を、民を、あの時のユリウスを……」
 脳裏にはっきりと甦る。その風景と感情は否定することは出来ない。
 カサンドラは笑顔を絶やさないまま、更に畳み掛けるように続ける。
「でも今、ユリウス坊やが元気なのは? アンタのおかげじゃないのかい?」
「俺にそんな力はない。大体きっかけになった時は自分で手一杯で、あいつの変化に気付いてやれなかった。気付いて相談してやれば、そもそもあんなことにならなかったんだ」
「そりゃあユリウス坊やの問題であって、アンタの問題じゃあないからね、構いやしないんじゃないかい?」
 カサンドラの鋭鋒にアルベールは戸惑った。水掛け論になっているのは解っている。それでも大事なものを守れていると言われるには、失っているものがある。
「それは非情だ。カサンドラも知っているだろう、ユリウスの立場を。一人で抱えるにはあまりにも……」そこで一度アルベールは言葉を切った。「そもそも過去に縛られるべきでないと言った貴女が、過去に留まる者は切り捨てろと言うのか? だが確かに人を造るのも過去なんだ、繋がりを断つことは出来ない」
 思えば矛盾した考えかもしれない。だが見方を少し変えれば形は変わる、それも確かなのだ。過去を振り返ることは決して悪いことではない、むしろ振り返らない人間はなりふり構わず、それこそあの深淵の種やサタンと変わらぬ、全てを破壊するだけの存在に堕ちるだけだ。
「道はずっと繋がっている、過去から未来へ。未来を選択するには歩みが必要だ。貴女はそうとも言いたかったわけではないのか?」
 彼女の言葉は何処か自分を試しているような節があり、わざと挑発的に言ってきている気がした。カサンドラの追加試験のようなものかもしれない。
 ただそれを抜きにしても、この結論はアルベールの中ですとんと大人しく収まった気がした。遅かれ早かれ到達出来たという確信があった。
 互いに何も言わない。部屋の外から微かに分厚い扉と壁を通り抜けて何とも判断のつかない雑音がする。声、足音、物音、生活音と呼ぶべき音が混ざり合い、明確な情報を持たず鼓膜に淡く触れる。
 ややあって。
「クク……」
 歯と歯の間で噛み殺したような声が漏れる。蛙が鳴いているような声だ、と思ってしまった。そういえば物語の中で魔女は王子や王女と言った人物をよく蛙だの鼠だのに変身させていた。魔女と言うのは悪知恵働く悪人であることが殆どで、目の前の彼女がそうでないことは解っていながらも、つい連想してしまう。
 不審がっていると、カサンドラは手をひらひらと動物の尻尾のようにしなやかに動かした。
「ごめんごめん。アンタさ、やっぱり良い男だよ。アタシが若かったら惚れてるよ」
「またからかって……」
「本気だよ」彼女は浮かべていた意地悪な笑みを消した。「……アタシはアンタとユリウス坊やが羨ましい。それでちょっと意地悪言っちゃったよ。大人げないね、アタシも」
「羨ましい?」
 アルベールが復唱すると、カサンドラの中に潜んでいた自己主張の薄い心意が引っ込んでいったような気がした。部屋の中の紅茶の香りのように、掴みどころも無く溶けていくそれの正体を掴むよりも前に、カサンドラはまた笑みを戻した。
「昨日言ったろ? アンタのことを話すユリウス坊やはいつも自慢気にしてるって。アンタが無理に英雄像を作っていたことも含めて、あの子はそんなアンタの内面もちゃんと解ってる。そしてアンタも誰よりもユリウス坊やのことを理解している」
 諄々と、一言ずつゆったりと彼女は続ける。
「心の底から良い関係を築けているってさ、アンタみたいな素直に気持ちを伝えられる人が近くにいるっていうのは、本当に……本当に大切なことだよ。……傍に立ち続けてやりな、アルベール」
 昨日会った時に感じた瞳の中にあった濁りが、うっすらと見え隠れしている。腕を伸ばしたら手首より先すら見えなくなる深い深い霧のようだ。
 アルベールは彼女の生涯を知らない。ただ彼女が宮廷魔術師を止めた理由、彼女の年齢にそぐわない若い姿、賢王と呼ばれたはずのアルベリア国王アローラスの乱心と昇遐。きっと彼女には振り向き続けた過去があり、歩み止まった未来がある。
 傍に立ち続ける、それは今までのどんな彼女の言葉よりも重みがあるような気がした。
「……ああ」
 貴女の分まで。そんな言葉は、まだ傷で痛む胸裏に仕舞っておいた。
 首を曲げると先程よりも少し高いところから陽光が部屋を照らしているのが見える。カーテンは掛けられていても、壁一面から刺さる光は強い。太陽は変わらず明るく地表を照らしていれど、麓には昨日と変わらぬ陰惨な景色が広がっている。
 焦りはもう無いが、歯痒くはある。治癒術を掛けてもらったとしても完治には少なくとも後三日は掛かりそうだ。その間何も出来ないというのは気持ちの置き場に困るが、今後を考えるのには良い機会なのだろう。
 そう決心を新たにしていると、カサンドラは両手を上げて大きく伸びをしながら吐息と共に悪態をついた。
「はーあ、それにしても張り合いが無いねェ。せっかく授業料貰おうかと思ったのに」
「せびる気だったのか? 金なら無いぞ」
 アルベールは半目で睨む。カサンドラは気にした風も無く、砂糖の塊を魔法で浮かせてマグカップに投げ入れながら、
「んー、アタシはあんたの焦がす程の雷の出る身体に興味があってね、調べさせてもらう良い口実になるってさ」
「……」
 もしかして自分は聖城では研究者の餌なのだろうか。何度か経験のあるソフィと違って何をされるか全く想像すらつかないが、困ったらユリウスに……いや、調子に乗って余計な実験までさせられそうなので、何とかソフィみたいな常識人を巻き込みたい。
「……確かに今回のことは世話になった。それに言いそびれてしまったが、廊下で具合が悪かった俺をここまで運んでくれたのはカサンドラだろう? その礼に調べてくれて構わん」
 目を覚ましてだいぶ頭が冴えてきたせいか、意識が飛ぶ前の事態をだいぶ思い出してきた。廊下で倒れそうだったところをカサンドラとすれ違い、彼女の魔法の手に運ばれながらこの部屋に戻ってきた。かろうじて自分で寝具に寝転がったところまでは。
 カサンドラは、注いだ紅茶を飲み干しながら、
「本当かい? 言質取ったよ?」
「まあその、あまり行き過ぎたものでなければ、だが」
「クックック、それはアタシの基準で考えて良いんだろうねェ?」
「せめて世間一般の常識の範囲内で頼む」
 渋い応答をすると、やっぱり彼女は若いのをからかうのが面白いといつも通りに笑うのだった。
「さてと。年寄りのお節介はこの辺にして、お暇するかねェ。ちゃんとたっぷり寝て治すんだよ」
「ああ。カサンドラ、感謝する」
「こっちも良い話が出来たよ、ありがとね」
 そう言ってカサンドラはティーセットを乗せたプレートを両手に抱えて、去って行こうとしたその時だった。
 カサンドラが扉に手を掛けるよりも早く、部屋にノックの音が響いた。

+++++

 一度落ち着いて話がしたいと男の方から言われ、配給の持ち運びをヴァンピィに任せて、ユリウス、ナーム、父子の四人はグラン・フィオラータの船内の奥へと歩みを進めた。
 彼らが避難して少ない荷物を持ち込んだという部屋には、まだ就寝している者もいる。そもそも食事するような所でも無いので選択肢からはすぐに外し、素直にホールに向かうことにした。流石に今は豪勢な食事が出ては来ないが、テーブルと椅子が多く並んでいるため休憩所のような使われ方をしている。二百人は入るだろうフロアにこれまた華美なシャンデリアが天井にいくつもぶら下がっている。その天井もかなり高く、三階分程抜いて設計されているようだ。もちろん人の手なんて届かないので、点灯は魔法でしなければならない。ただ全て点けた時のそのホールの煌びやかさは大陸中を探しても随一かもしれない。セレスティアルホールという神々しい名前は割と当てはまっている気がした。
 ただ祝宴会場というものは何処も同じような造りをしているのだなと別段ユリウスには特別に映らない光景を眺めながら、今は誰も立っていないカウンター席に男性と共に席に着いた。酒瓶を置く棚は盗難防止のためか空っぽになっている。
 ナームとラムルはというと、一つの席に座り続ける程の落ち着きは持ち合わせてなかったようで、物珍しく観葉植物に触れて遊んでいた。
「先程はすみませんでした。命を助けていただいた方へ取る態度とはとても言えません」
 そんな子供と妖精を背後に、白髪の男性がカウンターに擦れるんじゃないかというほど深く頭を下げた。
「いえ、当然の反応です。皆のここ数日の恐怖心を考えれば、私の配慮が足らなかったのです」思わずユリウスは気圧されながらも首を振る。「ただ、今の私は新アルベリア王国に協力する一人に過ぎません。お互い、身上は存じない立場にある。その上で失礼かと思いますが……」
「わたし達の事、ですよね。せめてその話はすべきだと、わたしは思っています」
「……宜しければ、伺っても?」
 離れた先できゃっきゃと子供と妖精の笑い声があがる。どうやらナームが得意の愛らしい踊りを披露しているようだった。
 男はちらりとそちらを見て、先程よりも更に声のトーンを落として話を始めた。
「わたしはシマン。イリア教会の元司祭です」
 司祭。その肩書はこの聖都グラムスでは一つの権力を持つ。王政を敷いてはいるが、この国の実権は教会にあるからだ。
 しかし彼の言葉をそのまま受け取るならば元、という言葉の存在はやはり気になった。つまり今は違うという事だ。身なりが質素であったり、ここら一帯はやや身分が低い者達が住む地区であったりする理由にはなるのかもしれないが、それだけでは薄くも感じる。たとえ元であったとしても、十二分に金銭には困らない程度には裕福が約束されているはずだからだ。
 訝しげにしていたのが表情に出ていたらしく、シマンと名乗った男は自嘲のような笑いを浮かべる。
「これだけでは説明不足ですね。はっきり言って、誠実な司祭ではありませんでした」
 もう数年も前の事です、と穏やかに話し始めた。
「ある時、とある村が野盗に襲われたのです。わたしが礼拝の帰りに丁度通りかかっていたのもイリア様の思し召し、いえ、最後のお慈悲だったのでしょう。その村は壊滅していて、そこで赤ん坊が一人泣いていたのです。一人で生きる力を持たない赤ん坊など、早晩息も引き取ってしまう事は明白でした。気付けばわたしはあの子を拾いあげていました」
 思った通りではあった。彼らは本当の父子ではない。
 その事実は理解出来る、嚥下出来る。だが同時にその事実は自分には強く、鋭利な剣のように突き刺さる。
「その村が襲われた理由は明白でした。野盗が手に入れた情報はわたしが横流しした流通ルートから探り当てたものだったのです。当時、村には秘密裏に大量の鉄鉱が運ばれていました」
 そこで彼は一息吐いた。歳だけで無く元々の顔立ちだと思われる垂れ下がった目は、空っぽの棚のその向こうを見ている。村の惨状はきっと悲惨なものだったのだろう。ユリウス自身も、彼の話の空白のせいで他人の生活を一時的に破壊した時を思い出す。
「何食わぬ顔で司祭を続けることが出来ず、教会からは逃げるように全てを置いて出てきました。家族を失ったラムルのためだけに生きようと、思ったのです。ここ数年は隠れ住んでいたのですが、まさかこのように追っ手がいるとは……」
 追っ手。その言葉は妙に引っ掛かった。教会の追っ手とやらが本当にいたとして、こんなグラムスの危機に職権乱用をしていただけの司祭を狙う理由になるだろうか。市民を巻き込んだり目立つようなことをするだろうか。
「あまりに身勝手だとは思います、ただのエゴでしかないのは承知の上です。通報なさるなら、わたしは受け入れます。あの子の命を二度も救ってくださった方に抵抗したら、それこそイリア様もお許しにならないでしょう」
 ただあの子だけは……。
 声帯すら震わせない、しかし彼を支配する願いが、ユリウスの梅紫色の瞳に映った。その願いはか細く不確かなもののはずなのに、決して切れないと確信的にさせる。
 誰もが抱くことが出来るのだと確信的にさせる。その心理を。
「――一つだけ、訊かせてください」
 気付けばカウンターの下で足が震えていた。これは自分の足なのか、そんな疑問すら感じてしまう程に、不自然な熱さを感じる。
「貴方は、あの子を愛しているのですか?」
 ただはっきりと言葉にして……何故だろう、違和感は無かった。自分は欠片も受け取ることの無かったそれを口にしていることに対して、違和感は無かった。それはこの世から存在を否定してきたもののはずなのに。
 男性は目皺を更に寄せて、一言だけ。
「もちろん」
 もしその彼の愛情の一欠片が自分の父親にあったなら。今頃はどんな生を歩んでいただろうか。レヴィオンに居続けて、真っ当にその席についていられただろうか。
 そんな例えは今の自分に意味は為さない。それは昨晩のユーディルとの話と何ら変わりはない。
 改めて思ったことがある。
 昨日のユーディルに対して、自分が助言したように。そしてその逆にユーディルが笑いかけてくれたように。アルベールがユリウスを気遣ってくれていたように。彼が赤ん坊を抱いたように。今目の前にいる親子を、アルベールやユリウスが助けたいと思ったように。
 その想いは決して選ばれた者や強者だけが持っているものではない。どちらも日常の中にあり、どんな人でも持つことが出来るものだった。同じように彼らも傷や後悔を背負っている。悩み、間違い、それでも理想を追い続けている。
「通報なんてしませんよ。苦い過去は誰にでもある、それをやり直そうとするのが私達です」
「エゴであったとしても?」
「エゴの持たない者なんていません。誰もが我儘な欲を持っています。私は羨ましいと思いますよ。私はまだ、くだらないと思う感情を棄てられずにいる」
「良いんじゃないですか」穏やかに女神の教えを説くように。大海のような穏やかさで、彼は言った。「わたしもくだらないって思っています。でもそのくだらないものを守りたいのです」
 自分だけで精一杯だったあの城で、そんな気持ちを抱いたことなんてなかった。くだらないと思ったものを全て投げ捨てていたら、自分が空っぽになっていた。空っぽに耐えられなくて、自分で怨嗟や宿意を詰め込んで紛らわせていた。
 だがその捨てたくだらないものを律儀に拾ってきて、強引に突っ返してくる人達がいた。古くからの友も、昨日話した一国の王子も、あの子供だって、今目の前で語る男だってそうだ。それら全てを受け取るには、自分の器はあまりにも小さい。くだらないもののために、もっとくだらない恨みも妬みも投げ捨てても、まだ自分はこんなにも情けない。
 特に父に関しては、関わらない方がお互いのためになるとすら未だに思っている。実の親と子という関係だったからこそ歪に築いてきた事実が、器の底で錘となって邪魔をしている。
「そう……ですね。私も、そうありたい」
 カウンターに肘をつき、結んだ拳に額を乗せる。重たい頭だ。頭でっかちな頭だ。理解したなら後は証明するだけだ。逃げていてはいけない、諦めてはいけない。もう何者でもない自分ではないのだから。
 まずは自分で貼った出来ないというレッテルを、自分で剥がさなければならない。
 少しでも、まだ自分を認めてくれる人がいるのなら、こんな自分を自分で認められるなら、一歩を踏み出したい。くだらないものを、守りたい。
 絆。繋がり。
 それは、父や国に復讐を遂げるより、全ての者が竜化の可能性を持つ世界より、余程手が届く代物なのかもしれない。
 頭を上げて振り仰ぐ。三階層分くらい向こうにある高い天井がいくつかシャンデリアをぶら下げている。一つ一つの灯りは全て魔法で点灯され、まだ人の少ないこのセレスティアルホールを明るく照らしている。
「ニュルニュルおじさーん、朝ご飯持ってきたよー」
「アストリスさまも食べよー!」
 吸血鬼の少女が両手にトレイを持ち、少し危なっかしくホールの出入口から駆けてくる。気付けばさっきまでそこにいたはずの妖精と子供が、彼女の元まで駆けよって持ち運びの手伝いを始めている。
 相変わらず混迷を極めている己を呼ぶ名に、ユリウスは苦笑いした。
「やれやれ。少しくらい付き合うか」
 ユリウスは席を立ち、ヴァンピィの元まで歩き始めた。

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