ポケ迷宮。

ネッツの端っこにあるヴィオののんびり日記的な旧時代的個人ブログ。大体気に入ったゲームについて語ってます。

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 当記事はタイトルの二次創作の中間部分あたります。
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双星のカレイドスコープ(2/4)

 痛い、痛いよお兄ちゃん……。
 崩れた建物に下半身が潰されて、消え入りそうな声で助けを求めていた。
 痛いよ、痛い、痛いよ……。
 赤く、朱黒く染まった、三本の指しか無い手が宙を漂い、伸びてくる。
 助けてやる。
 そう言えれば良かったのか。だってもう助からない。助かりようがない。そんな子供に、そう言うのは、救いになるのか。救いだったのか。
 だってこの惨事は。
 一人の人間だったものがつくりだした。
 自分の父だったものが、つくりだしたんだ。
 だから、これが償いになるというのなら。

「きゃっ」
 女性の短い悲鳴で、アルベールは覚醒する。
 何処かの見慣れない部屋だ。そう咄嗟に思えたのは、自然界ではあり得ない、やたらと派手な落ち着かない柄の天蓋が起き様に飛び込んできたからだった。
 しかし、一気に雑然とした情報が飛び込んできた視覚と違い、聴覚を支配するのは荒い息だけだった。それが自分の肺を発端に出ているものだと理解するのに数秒かかる。
 瞳を動かすと、流れるような栗色の髪を持った女性が、やや困ったように笑った。
「アルベールさん、す、少し痛いです……」
 そう言われ、初めて彼女の柔らかい手首を掴んでいる事に気付いた。
「す、すまな……痛っ」
 慌てて右手を話すと、その手に痺れが走った。かと思うと、ハンマーで骨を直接叩かれたような激痛が腕から全身にまで瞬時に響いた。
 二人どころか三人くらい入れそうなのに軽く感じる掛け布団に、身体はすっぽりと覆われている。右手で少しそれを剥がすと、上半身に緩い服を着せられ更にその下の肌には白い包帯が薬草と一緒に丁寧に巻き付いていた。下半身も同様に寝間着のようなものに代わっており、脚にもいくつか処置がされているのが解った。生まれてから孜々として剣を振ってきたような自分には、この感覚は慣れているところがあった。
「まだあまり動いちゃ駄目ですから。かなり無茶な態勢で怪我をしたみたいで」
 栗色の髪の女性ソフィが床上で何やら物音を立てている。
 確かに彼女の言う通り、全身何処かしら動かすだけで何処か別のところが痛む。一方で、左腕は全く動かず感覚もない。無であることに一瞬恐怖すら感じたが、布団の中ではちゃんと左肩から腕はくっついていて添え木が差してあった。
 寝転がったままアルベールは視線を部屋に向けた。部屋の一面に拡充されている窓が照らしている部屋の中は、起きてすぐ視界に飛び込んできた天蓋に負けず劣らず豪奢な造りをしていた。今いるベッドだけでなく、内装の壁紙、部屋にあるキャビネットも自国の城の客間より高級かもしれない。壁に掛かっている燭台も、ただその役割を担うだけで良いはずなのに、何故か馬の装飾が二頭も無駄についている。
「ユリウスさんが素早く対応してくれたので、思ったよりも治りは早いと思います」
 でもまずは休養してください、とソフィは右の二の腕に巻かれた包帯をぱちんと切ってほどく。その包帯は固まった血で汚れていた。腕を見上げるとひびのような切り傷が何本か引かれていたが、昨晩の怪我にしてはだいぶ傷は塞がっているようだ。彼女の腕にぶら下げられていたタオルでアルベールの傷口を拭く。かつて体内に流れていた朱色のものが、大した量では無かったもののすぐにタオルを汚した。
 既に身体全体で痛みがあるからか、傷口を直接触れられていてもあまりその部分の触覚という機能が動いている気がしない。だが、彼女が丁寧に塗った薬は、体内に生温く浸透していっているのだろうというのは頭の片隅で考えることが出来た。
「ユリウスが対応……そうか、迷惑を掛けてしまった」
 自分が動く直前までユリウスと話をしていたのは覚えている。夕焼けで真っ赤に染まった、破壊された都は網膜に焼き付いている。
 その最中で真っ先にユリウスが異変に気付いた。ユリウスの初手の魔法が外れ、そして、ユリウスが次の行動を起こす前に、アルベールの足は動き出していた。自分の身体から雷のマナを発することが出来るが、アルベールには通常の術士のように遠距離を狙うことは殆ど出来ない。自分に出来る事は腰に帯びた天雷剣を振るうことだけ。
 そうだ、異変。あの後、彼らはどうなったのか。小さな子供と大人がいた。さっきまで見ていた夢が頭の中で明滅する。赤い、紅い記憶。
「……ソフィ」
「はい」
 彼女は新品の包帯を要領よく巻き始めながら、短く応える。
「俺が助けた二人は、無事だったか?」
 そう訊いた声は、震えていた。恐らくその震えは、自分しか気付かないくらいの微細なものだった。
 事実ソフィはそのアルベールの恐怖を感じ取ることもなく、もしくは怪我による体力の消耗によるものと思われたのだろうか。特に狼狽した様子は見せずにタオルを足元のバケツの中に入れ、「ええ、無事です。アルベールさんがお二人を助けてくれたから」
 そう暖かく言われて、全身に詰め込まれていた氷が溶けていく。
「そうか」
 自然に漏れた一言は心の底からの安堵だった。しかし同時に頭の中にこびりついて剝がれない風景が少し塗り替わったような気がして、それがなんだか気持ち悪くて、形容し難い不快感が靄のように滞留していった。
「ユリウスさんも心配してましたよ。ふふ、なんだかあの時と立場が逆ですね」
 そんなアルベールの心中を余所に、ソフィは明るく話し掛けてくる。
「そうだな。懐かしいな、あの時はソフィがユリウスの看病をしてくれていた」
「ですね。そうそう、ユリウスさんが早朝に顔を見せるって言ってましたよ。まだちょっと早いので寝ていると思いますが」
「フッ、あいつのことだ、どうせ来るなり猪みたいな人間を治療するためのものじゃない、なんて嫌味を言うに違いないがな」
 もう取り戻せないと思っていた大切な友が、今の自分と同じように傷口に包帯をぐるぐると巻かれていた姿を思い出す。今アルベールの寝ているベッド程豪華ではないものの、自分よりも更に、それこそ助からないとすら思われる程の大怪我を負っていた。あの時と立場は逆だが、ユリウスの性格からして自分と同じように献身的になるということは多分無いだろう。というか、してきたら何か裏があるのではないかと勘繰ってしまう。
 そこまで考えて、アルベールの思考がぴたりと止まった。
 何を言っているのか、献身すべきなのは自分の方だ。自分が動かなきゃいけない。そう、今はグラムスの――街の一大事なんだから。たった二人を助けただけで安心している場合じゃない。
 豪奢な部屋が遠退いて、映像が逆回しし始める。浮かんだのは赤い夕陽が染め上げる破壊された街。黒煙が上がり、悲鳴が上がり、そして積み重ねた歴史を無視して呆気なく崩落する。幼い頃から見慣れた城と街が破壊し尽くされる。
 痺れの走る脚をなんとか動かす。巨大なベッドではあるが、看病のために端に寝かされているため、周縁まではアルベール一人分も無い。
「待って、待ってくださいアルベールさん!」
 左腕は動かないから、右腕を支えにして上体をなんとか起こす。引き摺って下ろした素足が、丁寧に手入れされた絨毯を踏んだ。肌触りの良いだろう生地から受け取る刺激は無い。アルベールの身体に乗せられていた新品の包帯が、白い跡を引いて部屋の扉まで転がっていった。
「行かせて、くれ……」
「まだ怪我が治ってないんです!」
「だが俺は……!」
「ダメです! 休んでください!」
 立ち上がろうとしたところを両肩を強く押され、振り解こうと右肩に乗ったその彼女の左手首を掴む。場違いにふわりと漂う甘い香りはソフィの付けている香水だろうか。
 そこでアルベールはようやく気付いた。自分とは違う華奢な白い肌は、親指の指先から付け根辺りが爛れていた。急場しのぎで治癒術を行った跡がある。
 それを見た途端、残った搾りかすのような力もあっという間に抜けてしまったようだった。威勢だけが身体の中で燻っている。
「ソフィ」彼女の手から、自分の手を退けた。重力に従って柔らかな布団に落ちて、ぽすんと間の抜けた音がする。「その火傷、俺の雷のせい……だろう?」
 言下、彼女の手が震えた。隠すように手を捻ったのが、それが逆に決定的に映った。夢見が不安定だったせいで、身体が勝手に雷を発してしまったのだろうというのは安易に想像が出来た。子供の頃はこの体質のせいでよく悩まされた。
「看病してくれていたのに、怪我をさせてしまってすまない」
「いえ、アタシのことは構わないです。治したので痛みとかは無いですし……」
 ソフィは穏やかに首を振った。彼女の琥珀色の瞳は揺らがない。今話してくれたことを疑いはしないが、それでも傷付けてしまったことに変わりなく、自分の不甲斐なさに押し潰されそうになる。
 彼女の火傷と看護されていたという二つの事実を改めて痛感し、居心地の悪さですっかり先程までの動揺は凋落してしまっていた。布団にみっともなく落とした右手は、宙で叩かれ墜落した羽虫のようだった。
 俺は……。
 ……何をしているんだろうか。何をしたいんだろうか。自分だって理解している。こんな身体で出来ることなんてない。今だって彼女を困らせているだけだ。
「……その、アルベールさん」
 沈黙を気まずげに破ったのはソフィの方だった。胸の前で両手を握って、その指がそわそわと何度か組み直されたところで、
「余計なお世話かもしれませんが、今回のグラムス崩壊をどう思っているのですか? アタシがここに来た時、ひどくうなされていました。マナも酷く乱れていて、それで……その……」
「良い、言ってくれ」
 胸元で結ばれた手が強く握られる。
「……深淵の種で半壊したというレヴィオン王国を、思い出したのではないですか?」
 彼女にはユリウスを見付ける前に、一通りレヴィオンで起きた経緯は話してある。だから彼女がその結論に行き着くのは当然とも言えた。
「ああ。だが少し間違っている。思い出したんじゃない、思い出させたんだ……自分で」
 言葉にしてしまえば、後は認めてしまうのは簡単だった。追憶の街を箱の底から引っ張り出していたのは、自分の意思だ。助けられなかった人を……父親を、自らの拙劣に悔いたあの時を、国を半壊させた化け物の息子の贖罪という義の元で塗り替えてしまいたいのだろう。
 寝具に埋もれた右手右腕に何本も通っている血管、そしてその中に流れる血は決して綺麗なものではない。英雄なんて潔癖なものではない。だが人が望むなら、自分はあり続けなければいけない。
「俺は……やり直したかったのかもしれない。過去は戻らないのに、あの時救えなかった命は今なら救えると。俺が親父を殺すのがもっと早かったら、レヴィオンがあそこまで破壊されていなかった。その痛みを思い出さないと、俺は英雄として動けない。贖いはアルベールとしてでは出来ないから、だから、」
「――アタシは、違うと思います」
 凛とした声が静かな部屋に響いた。いつも控え目なソフィが、きっぱりと否定する発言をする姿を見るのは初めてだった。
 アルベールとは違う、女性らしい白くて細い指を持った両手を胸の前でぎゅっと握りしめていた。カーテンを隔て軽減されている朝陽が、淡彩な化粧をしている彼女の顔を照らしている。力強い声に反して、彼女の瞳は哀しそうだった。頬と唇が少し震えている。
「アタシはマナの観測者です。マナは嘘を吐きません。アルベールさんのマナはとても……真っ直ぐで、揺らがなくて……、あ、あの、アルベールさんが今言ったこと、昨日の貴方の行動を否定しています。アタシの知っているアルベールさんは、誰かを助けるのに理由を必要としない人です。アルベールさん、お願いです。自分を繕わないでください。貴方が人を助けた理由まで、偽らないでください」
「偽る……」
 ちくりと、その言葉は突き刺さった。
 それは、アルベールがユーディルと出会って幾ばくか経った頃に話して感じたことと同じだ。
 深淵の種と同化したユリウスの命を奪うために旅をしていた時のこと。漠然とその使命を果たすことだけを考えてきた。結果を考えたら覚悟が鈍るに決まっていた。だから気持ちに蓋をして、半壊したレヴィオンを度々思い起こした。悩みは全て激流に流して、そうして自分なりに噛み砕いて処理したつもりだった。
 しかし無事にユリウスが戻ってからも、その形の無い歪な考え方はアルベールという苗の根っこの部分を支配していた。だが引き抜かない限りは表に出ないものでもあったのだ。
 そして今回の聖都の崩壊である。自分の父親が造り出した光景と同じだった。来復した。あの景色が、否応にもその矛盾を思い起こさせたのだ。
 でも実際は、カサンドラの言う通り自分は『古傷を抉って』満足していただけに過ぎなかったようだった。聖都を見て、当時のレヴィオンを思い出して、わざと郷関を曖昧にさせていただけ。
 自分は安易な道に逃げたかったのかもしれない。アルベールとしての痛みや悩みは、英雄の名の元であれば無くすことが出来る。父を殺したアルベールとしてではない、怪物を討った英雄であれば、こんな悩みなんて必要無いのだから。
 それを気持ちの偽りだと言うならそうなのだろう。英雄であらねばならない自分を、造ろうとしていたのだから。
「過去をやり直すためじゃない、たった今目の前の人を助けるために動いた。それだけで、良いと思うんです」その言葉は、ソフィがさっき傷口に塗った薬のように骨身に染み込む。「それに、ユリウスさんが言ってました。自分のせいでアルベールさんに怪我をさせてしまったって言っていたんです」
「ユリウスが?」
「もし自分が、種の力を使っていればって」
「……それは」どくんと心臓が強く脈打った。だから走った。だから駆け出した。「……そうか」
 その決断をしないでほしい。それは未来を閉ざしかねない選択でもあったから。
 足元に咲いたそんな感情の花は、隣でも一輪同じものが咲いていた。新鮮で瑞々しい昨夕の花。
 情けない話が、自分が思っているよりもアルベールという人間は単純だったのだ。心は既に決まっていて、そのことにアルベールは気付いていなかった。気付けていなかった。手招きしているアルベールの本心。人を、国を、守りたいという心。それは既にアルベールの中で育っていた。
 先程ソフィに昨日の二人の無事を尋ねた時に感じた過去の景色の塗り替えだって、あれは過去を無かったことにしたいわけじゃない、ただ自分の中に歴史が積み重なっていっていただけ。そっと退けると過去のあの風景だって残っている。この過去だって、忘れてはいないものだ。
「ごめんなさい、偉そうに言っちゃって」
「いや、おかげで落ち着いた」落ち着いたら落ち着いたで今度は自照するだけの余力が出てきて、アルベールはもう一度謝罪する。「本当にすまない。それと……感謝する」
 全く情けなくて頭が上がらない。項垂れるような形で彼女にそう言うと、ソフィはアルベールの両肩をそっと突いた。
「ふふ、お礼はアルベールさんのマナの観測で許してあげます」
「それは以前調べなかったか?」
 身体中を念入りに調べられた何とも居心地の悪いあれをまたやるのかと身構えたら、ソフィは腰に手を当てて小さな肩を怒らせ、
「もう、雷迅卿のマナの観測を二回か三回かだけで止めてしまうなんて勿体無いんです。それも自覚してください」
「あ、ああ……解った」
 何やら剣幕に押されて了承してしまった。ソフィが目を細めて満足そうにしていたので、まあいいかと胸中で不安は留めておいた。
「痛っ……」
 脳内に巡っていた暗澹とした思考が消滅したせいで、その隙間に滑り込んできた痛覚が主張をしてくる。
 その様子を見かねて、ソフィは両手を膝に少しだけ屈み、アルベールの左腕を覗き込む。
「今はとにかく休みましょう。左腕にも治癒術をして、薬を塗っておきますね」
「ああ、頼む」
 アルベールが頷くと、女性は泣きぼくろのある頬を上げて、ふわりと微笑んだ。それはあまりアルベールの記憶に無い、母親のような暖かい陽だまりを思い起こすものだった。

+++++

 部屋を訪ねるなり、傍にいた女性が真っ先に振り返って笑いかけてきた。
「ユリウスさん」
「やあソフィ嬢」女性に会釈を返しながら、ユリウスは彼女に問うた。「団長殿も具合はどうかな?」
「実は、今ようやく寝たところなの」
 彼女は口の前で指を立てて、それから背後の寝具を指差しながら小声で言う。ふわりと清涼感のある香りが鼻孔をくすぐった。ユリウスの周りにはどちらかというと濃い目の香水を付ける者が多かっただけにあまり良い印象は持たない代物だったが、彼女くらいの清楚なものだと気分が良くなるものなのだなと、頭の片隅で考えながらユリウスは問う。
「ふむ……やはり全快までしばらく掛かりそうか」
 彼女はゆっくりと首を横に振って温和に笑った。
「いいえ。ユリウスさんの処置が早くて的確だったのもあって、そう時間は掛からないと思うわ。辛いのは今日だけよ」
「フン、猪を治療するために学んだ治癒術ではないのだがね」
「まあ。やっぱりお二人は仲が良いのね」
 貶したつもりが生暖かく言われてしまった。どうも物事を楽観的に見たがる者がこの城には多い気がする。
 確かに昨晩よりかは顔色はだいぶ戻ってきている。血で汚れていた髪や肌はソフィを始めとした治癒班に面倒を見てもらったのか、痕跡は見受けられない。怪我をしていたであろう箇所も、処置した時は破いた布切れを不格好に巻いていたが、それもとうに外されていた。こうして眺めていると、ただ安眠をしていて、呑気に朝寝坊している顔にしか見えなくもない。
「でもアルベールさん……」
「ん? どうしたんだい?」
「……いいえ。その、無理だけはさせないでね。今動くと、治るものも治らないから」
 桃色の唇が曖昧にそう言った。アルベールの頑固さと彼女の治癒術師としての矜持がぶつかり、動かない身体にそら見ろと彼女が咎める、そんな流れでもあったのだろうなと容易に想像がついたが、彼女が言い辛そうにしているのでユリウスも内容の追及は咎められた。
「じゃあ、アタシは他の避難民の様子を見てくるわね。アルベールさんが起きなかったら鍵は閉めた方が良いと思うから、部屋を出る時はこの鍵を使って、鍵は五階の……」
 てきぱきと彼女は荷物を片付けながらこの部屋の鍵だけ残していくと、あっという間に去ってしまった。人付き合いは少々苦手でも心優しい彼女の事だから、他の患者も多く抱えているのだろう。
 静寂の中で一人残される。サタンや魔獣の被害から逃れるために避難した多くの人民がこの船にいるが、まだ日が出てそう時間が経っていないためその殆どは眠りについている。更にこの船はアルベリアの第三王女の所有物であり、内装も華美かつ堅固な造りをしているため、多少の物音ならば扉を通り抜けない。
 そう、ここは本当はもっと穏やかな時間が流れる場所のはずだ。平和の象徴のような、いわばクルーズ船として扱われることも想定されていることを考えると、元来は厚着を捨てて水着にビーチサンダルを履いた者達が、一時堅苦しい日常を忘れて安らぐ場としてあったのだろう。
 取り残された空間で一人ぽつりと立っていると、必然的に自分の頭に想起させる光景があった。
 この物静かな環境は、自分が城にいた頃と少し似ている。
 騒がしい城で人と関わるのを避け続けた結果、行き着いたのは雷迅卿の騎士団の一角の物置として使われていた部屋だった。そのきっかけを作ったのは紛れもないアルベールで、居場所のない自分にその一室を開けたのも彼だ。当時の団長だった父親の説得のために何度も頭を下げていたらしい事を、ユリウスは後から知った。それも直接教えてもらったことではない。アルベールは未だに経緯を隠せていると思っているのだろう。
「まったく、君はいつも私の前に立って無茶を……」
 部屋の奥へ、窓へと歩きながら、そんな声が漏れていた。
 本当は、無茶をしなければならなかったのは自分の方だったはずだ。
 あの時も、昨日も。
 昨日、一番初めに異変に気付いていたのは自分で、何とか出来るだけの力をユリウスは持っていた。もちろん、誰も傷付かないはずの方法で。
 だが刹那で放った魔法を外した後にその因縁深い力を使う事に躊躇してしまった。もし仮に力が、情動が抑えきれなかったら……そんな事を考えると、多くの人の前で深淵の種の片鱗を出すことが出来なかった。誰も傷付かないはずと明言しきれないのもそのためだ。もちろんそうならないために実験は重ね続けている。少しずつ制御と自制の効く線引きが明確にはなってきた。
 だがそれでも、未だに生物を取り込んだ時の快感は身体が生々しく覚えている。それは空っぽで何にも無かった自分を満たしてくれていたということも。もしまた暴走したとして、果たしてその高揚感を抑えられるかなんていう保証はない。自分の弱さは、まだ何も変わっていないのだから。
「……最初に無茶をしようとしていたのは、お前の方だろう……」
 ぐるぐると循環論のように終わりの無い思考が巡っていると、唐突に下の方から、乾燥した喉から出したらしい掠れた声がした。
「アルベール……!」
 さっきまで閉じていた瞼がうっすらと開いた。周囲を探るように泳いでいた紅色の瞳が、やがてユリウスの顔に焦点が合う。と思うと寝具の中で身じろいで身体を起こそうとする。彼の上体は端々に傷を押さえるように薬草と包帯が丁寧に巻かれているだろうから、とてもまだ身軽に動けるとは思えない。
「まだ身体が重いだろう、大人しく寝ておいた方が良いと思うがね」
「……ああ」
 上半身だけ起こして、彼の明確な動きはそこで止まった。それ以上は何も言わない。てっきり俺は動けると駄々をこねるかと思いきや、あの頑固なアルベールがこう静かにしていると、こちらの気も大変削がれてくる。社交場の奥方を惑わせる程に整った相貌には、特に目立って焦燥は無い。いつもの彼ならば、こういう時でも動こうとしていた。それは一つの呪いのように、彼の根底に息を潜めているものが彼自身を許さないからだ。
 実際彼の身体の方は素直だった。視線を落とし、右手を強く握り込んでいる。左手の方は中途半端な形のまま動かない。昨夕の時点でヒューマンでは絶対にあり得ない方向に曲がっていたので、まだ完全に治りきっていないのだろう。傷の程度は把握していたが、改めて見せつけられると居た堪れなくなる。
「……私が、」話し始めたものの、声がつっかえた。改めて口の中に溜まった唾を飲み込んで、言葉を続けた。「君に無茶をさせてしまった。君に甘えてしまったのだと、そう思っている。だから……謝りに来たんだ、ここへ」
「謝る?」アルベールは顔を上げ目を丸くする。「謝る必要は無い、別にお前のせいでは」
「私が躊躇していなければ、君が捨て身になる必要など無かったんだ。そんな怪我を負う必要も、君が苦い思いをする事も、無かったんだ……」
 自分の声が部屋の空気に溶けて消えていく。こんな曖昧な言葉では駄目だ、それでは何のためにここに来たのかが解らない。再度決意して、口を開く。
「あの時、私が……」
「ユリウス、俺は――」
「――すみません」
 言下、扉の奥からノックする音と落ち着いた男性の声が部屋に響く。お互い続けようとしていた話の続きを複雑な表情で喉元で無理やり押し込めて、「どうぞ」とユリウスは外の人物に入室を促した。
「あー、エクレールさま!」
 と重たい扉が開くなり、ぱたぱたと乱暴な足取りで稚児が駆け込んできてアルベールの元へと走ってくる。その勢いや、片方の靴がすぽんと脱げてしまう程だった。
「こら、待ちなさいラムル!」
 その後ろを今度は中背の男性が靴を拾いながら追いかけると、アルベールの手を握りかけていた少年の手を引き剥がしていった。どちらもあまりに一瞬の事で、アルベールはおろか、ユリウスすら思わず気圧されてしまう。
「お兄ちゃんが困ってるから、離れなさい。すみません、急にお邪魔した挙句に……お怪我におさわりありませんでしたか?」
「大丈夫です。もう殆ど治っていますから」判らないよう傷を庇いながら朗らかにアルベールは対応する。「ところで……貴方達は……」
「我々は昨日、貴方に助けていただいた者です」控えめに笑う初老の男性だった。口の端に皺があり、髪も元々白かったというよりかは、年齢により色素を失っていっているようにも見える。「本当にありがとうございました。貴方がいなければわたしと息子は助からなかったと思うと……感謝だけでは足りません」
 確かに昨日遠目から見た時、ユリウスは直感的に父子だと思った。だが今こうして相対すると、父子というには歳が離れすぎているような印象も受けた。息子の方はまだ幼童とも言える年齢で、父は顔に皺が刻まれ始めている。どちらかというと祖父と孫と言われた方が納得する。
「いえ、騎士が民を守るのは当然の事です」そんなことをユリウスが思案している内に、アルベールがすらすらと言葉を並べる。その右手は自然と少年の頭に伸びていた。「君も、無事で良かった」
 父親に窘められて露骨に唇を尖らせていた子供も、アルベールにそう言われてまた顔を綻ばせぴょんぴょんと跳ねた。
「やっぱりエクレールさまかっこいい!」
 所在なくなんとなく視線を窓の外へとやっていると、そんな声が耳に届いて、思わず棚の上に載せていた指がぴくりと動いた。その名前の人物はユリウスが幼い頃から何度となく目にした。それは悪い王を打ちのめす二人の英雄の話。北大陸ではそこそこに有名な御伽噺だ。
 アルベールも当然北大陸で育ってきた者として例外では無く、彼は柔らかな声音で問うた。
「エクレールというのはサントレザン物語の英雄のことかな?」
「うん! 剣でわるい王さまをやっつける、とってもはやくて、とってもとーってもつよい英雄さま!」
「……『民を苦しめる王よ、わたしの剣を受けよ』! だったかな?」
「わぁー! ほんものだー!」
 アルベールは淡い笑顔で、無邪気な二つの宝石に負けない輝きを受け止めていた。祖国で正に雷迅卿と、英雄と讃えられているその男の胸中に渦巻いている気持ちを、ユリウスは知っている。彼自身が持つ英雄という肩書は、一つの罰のようなものだ。父を殺めてその座に就いた己の贖罪は、その役割を全うするだけだと彼は言う。与えられた役割なんか産まれた時から行使が叶わないユリウスには、その果ての無い期待がいかに当人を狂わせるかを知っている。
 彼はもちろんそんなことを表に出すような器用な人間ではない。適当な話題でも投げてやるかとユリウスは大きく息を吐いて、稚児に話しかけようとした時だった。
「実はな、ここにはアストリスもいるんだ。ほら、そこのお兄さんが最初に君達の危険に気付いてくれたおかげで、俺も君とお父さんを助ける事が出来たんだよ」
「は――?」
 知己に対して思わず漏れ出そうになる抗議を放つ前に、腰程の背丈しかない子が駆け寄ってくる。ある意味で雷迅卿よりも行動が速いのではなかろうか。すぐそばにある窓の陽光が子供の顔を照らし、悪霊ならばそれだけで退散しそうな燦々たる笑顔をばらまいている。
「アストリスさま!?」
「いや、私は……」
「すげー、かっこいー! たかーい!」
 弁明を一方的に遮って子供特有の甲高い声と共にじゃれついてくる。高いとは身長の事だろうか。別段小さい方ではないが、大体この子と比べれば高いの部類に入る。確かに中背の彼の父親よりは高いようだが。
「アストリスさまのぶかはなんにんいるの?」
 物語のその人物は軍師なので、確かに部下なるものはいるのかもしれないが。
「アストリスさまのけんってこれ? かっこいー!」
 それは護身の短剣なので、そもそも武器の種別として違うのだが。
「アストリスさまのかのじょはどこにいるの?」
 ……知らない設定が追加されている気もする。
「こら、ラムル! すみません」
 白髪の男性が物理的に子供の引き剥がしにかかって、ようやくユリウスも解放される。
「貴方も、助けていただきありがとうございました。本当になんとお礼を言って良いやら……」
「いえ、我々が出来る事をしたまでですから」
 アルベールの二番煎じのような事をとりあえず言っておき、ユリウスはどことなく視線を逸らした。我ながら白々しい嘘だ。
「本当にありがとうございます」と何度目かのお礼を言われいい加減居心地が悪くなってきたところで、男性はまたアルベールに引っ付こうとしている子供の頭を軽く小突いた。
「ほらラムル、ご飯貰いに行くぞ。お腹空いただろう」
「ごはん!?」子供とは単純明快なもので、ぶら下げられた餌に簡単に食いついてしまった。「パパ! ごはんはやく行こ!」
 あっという間に扉まで走り去っていく。重たい扉は子供には分厚く、身体全体で押してようやく隙間が出来る程度だった。その後ろから父親が手を伸ばし、しかし子供が勢い余ってこけないように慎重に開ける。子供は父親を見上げて、まだ一部が生え変わっている最中らしいがたがたの白い歯を見せてはにかんだ。
「またね~!」と両手を高く上げてこちらに手を振っているのを、アルベールは律儀に同じ仕草で返す。左腕は動かないようなので、右手だけであったが。
 再度また男性が礼を述べて扉が音も無く上品に閉まると同時に、嵐が過ぎ去った後のように唐突な静寂が訪れる。それが自然なはずなのに、本来明るい空気が流れなければいけないはずの空間なのに、目の前の男の怪我と自分の胸奥はあまり穏やかなものではない。
 その事実から逃げるように、ユリウスはぼやいた。
「まったく……子供は騒々しいな」
「良いじゃないか、俺の子供の頃に似ている。お前には似てないが」
「君は当時から八方美人だったからな、城中猿のように走り回って口喧しくて仕方無かった」
「口喧しいのはお前の方だっただろう。俺が何をするにも嫌味ばかりで」
「そりゃ城に飾ってある甲冑に隠れるだの、肖像画に落書きしようとするだの、私じゃなくても頭が緩い馬鹿者と罵りたくなるさ」
 目の前の男は肩を揺らして笑いを噛み殺してはいたたと傷を押さえている。こちらは正直纏めて思い出す記憶を含めてあまり愉快では無いので、彼から顔を逸らし持て余した時間を埋めるようにカーテンを捲り外に目をやった。
 地平線近くに浮かぶ太陽が、グラムスの壊れた建造物の影を伸ばしている。無作為にとっ散らかった統一性の無い白と黒のコントラストが、万華鏡を覗いているような錯覚すら引き起こす。あちこちで上がっている煙による明暗が、より芸術的にさせていた。
 気付けば手に冷たい汗が滲んでいた。さっきの父子を見てからのものだとは思う。昨日から起こっている物事は、ユリウス自身の今までの常識を覆すような出来事の連続だった。サタンの復活により崩壊した聖都グラムス、全ての者が等しく竜化の可能性がある世界、仲の良い歳の離れた父子。
「……俺は最初に言ったんだぞ。無茶をしようとしたのはお前だと」
 こちらの心中を察してなのか。笑いを抑え込んだらしいアルベールが、さっきの話の続きと言わんばかりに少し苛立たし気に口を開いた。
「あんな魔法、瞬発的に撃てば精神力の消耗だって激しいだろう。そんなのは魔法の使えない俺にも解る。それにその後、お前は深淵の種の力を使おうとした」
「……」
「俺は止めたかったんだ、そんなお前を。お前は一人じゃない、悩んでたら助けるさ。お前が一人で抱える必要は無いんだ。良心を自分で否定するような事は言うな」
 さっきの子供が親に窘められた時と同じような仏頂面を貼り付けてそんな事をのたまった。一方で彼の鍛錬と覚悟を示す筋骨が、アルベールと自分は幼い子供とは違うという事を否応なく突き付けてくる。長い付き合いだ、彼はユリウスがやろうとしていたことを骨身に理解していた。
 その上で身を挺してしたことがあれなのか。あの奇跡の轟き。あのアルベールの行動だって一人で作り出したものだと思うなんて言うとアルベールはまた不機嫌になりそうだ。事実誰かと何かを示し合わせる程の猶予なんて無かったのだし、異常に気付いたのは自分の方が先なのだから、どちらが欠けていてもこの結果にはならなかった。
「やれやれ、いつも一人で抱えてばかりの英雄殿に言われるとはね」
「俺だってお前に言われたくはない。後、その呼び方は止めてくれ」
 今度はユリウスが一笑した。
「昨日、王子にも同じ事を言われたよ、それに同じような事を私が王子にも言った」
 投げやり気味にそう言うと、ぷかぷかと浮かんでくる単語があった。生まれた頃から見放され続けたその言葉を、ユリウスは喉仏の辺りに引っ掛かった小骨を吐き出すように呟いた。
「絆、か……」
「解って来たか? 絆の力を」
「ふん……」
 楽しそうに言われるとどうもアルベールの思い通りに進んでいるようで微妙に癪である。
「そういうことだから、俺の怪我は気にするな、俺の不手際なんだ。俺も焦っていたし、それに降ってきた残骸が思っていたよりも逸れてな。こんな怪我を負うつもりは毛頭無かったんだが」
 とアルベールは苦笑した。
 しかしアルベールの話は、ユリウスの耳に強烈な違和感を与えた。あの時は気が動転していて考えもしなかったが、アルベールの腕前は幼い頃から見ているユリウスは良く知っている。騎士団長だった父親の腕前、心構えから才能まで如実に受け継がれていて、今のアルベールの才覚は英雄の噂と遜色はない。まあ彼に言うと否定するだろうが、それはさておき、彼があの程度のことでここまでの怪我を負うのはおかしいと思うべきで、ユリウスが気抜けしていたという理由があるのと同様に、彼の怪我にも原因があると思うのは当然のはずだった。
 ユリウスの足は自然とアルベールの元へと近付いていた。
「待ってくれ団長殿。では昨日の落下物は人為的な動きがあったとでも言うのか?」
「ん? そうだな、言われてみると……」アルベールはたっぷり二呼吸は考え込んだ。「俺も確信は持てない。だが、違和感があったのも確かだ」
『そこに誰もいないなら、ここの廃材を纏めて飛ばしてしまっても構わないのだろうね』
 昨日ユリウス自身がそんなことを言ったのを思い出す。魔法を使う者であれば、標的を潰すためには安易に考え得る手段である。
 そして追随して浮かんだのは、昨日のスヴェニトラのキルスティ将軍達と捕らえた集団のことだった。しかしあの者の中に魔法を使う者はいなかった。マナに長けた者は物理的拘束だけではなく相応の処置が須要になるため、軍人であるキルスティ達を中心として、その確認は必ず入念に行ったはずだ。彼らの腕前が本物である事は、付き合いの短い自分にもよく理解できる。また、捕らえた暗殺者達の人数と事前に彼らの斥候が掴んでいた人数とが合致した事もあり、別の可能性は考えていなかった。
 もちろん他にも考えられる事はある。誰も目に留めないような大きさの物理的な武器を使った事も有り得る。銃が使われたという可能性もある。落下する物の軌道を変えるだけならばいくつかの仮定は浮かび上がるが、しかしそれを確認するには昨日の現場に行かねばならず、今優先すべきはそちらではない。
「ユリウス」声音を低くし、呼びかけられる。それは一国の騎士団の団長という立場を持つ男の顔だった。「お前が気になるんだったら、確かめに行った方が良いんじゃないか? お前は頭が回る奴だと思ってる。もし人為的だった場合、狙われてるのは……」
「さっきの父子である可能性が高い。団長殿、彼らは何者だ?」
「判らん、身なりはそこまで良くは見えなかったが」
 そこで会話は途切れてしまう。知らない事を推測しても時間が無意味に過ぎていくだけだ。今ここで重要なのは、彼らの正体でもない。
「彼らはご飯を食べに行くと言っていたな。となると炊き出しで外に出てるんじゃないか?」
「外に……」
 窓側へと足早に歩き、船の下を覗き込む。あまり瓦礫も無い、元々広場だったのだろうかと思われる一画に、確かに朝早いながらもそこそこの人が集まっている。
 ユリウスの脳裏に一つの考えが過ぎった。グラン・フィオラータはまだ瓦礫の山となったグラムスの中に停泊している。流石にサタンの被害を被ってはいけないので中心地から外れた貧民窟ではあるのだが、これも取り残された住民を救うための最善であるとの判断であるし、ユリウスもその選択には同意する。
 しかし、この環境は周囲に雑音が沢山存在する。闇に紛れずとも、混乱に隠れずとも、昨日果たせなかったそれは出来るのではないか? もし自分ならばそんな功を急くような真似は間違いなくしないが、他人の行動は己の器のみで測れるものではないことは、とりわけ今話している人間のせいで痛いほど知っている。
「アルベール、無茶をするなと言ったばかりだが」
 振り返ると、先程と変わらない精悍な顔がある。
「言え、お前の頼みなら多少の無茶くらいしてみせるさ」
「すまない――」

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