ポケ迷宮。

ネッツの端っこにあるヴィオののんびり日記的な旧時代的個人ブログ。大体気に入ったゲームについて語ってます。

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 DLセールしてたので購入して、20時間程でリズムゲーで全てA評価を取りました。

【プレイヤーデータ】
・セガの音ゲーは初音ミクDIVAやmiraiをプレイ。うちvita版fはDL曲を含めて難易度EXTREMEで全パーフェクト取得済
・他の音ゲープレイ経験は太鼓を何作か、バンブラDX、バンブラP、シアトリFFCC、シアトリDQ、リズ天ベスト+、vita版Deemoプレイ経験あり。難易度設定あるものはとりあえず一番難しいのプレイ。タッチ形式よりもボタンを押す音ゲーのが好き
・普段はRPGがメインだがパズルやアクション等ジャンルは問わない






☆主人公は2年前からパリを騒がす怪盗!
 舞台はフランス・パリ。
 何者かによって皇帝ナポレオンの棺が盗まれる事件が発生した。
 それから3年――
 主人公の少年は“怪盗R”と名乗り、失踪した父親を探すべく
 さまざまな美術品を盗み出しては、数日後に返却していた。一体、何故――?
(公式サイト ストーリーの頁より)

 この「リズム怪盗R 皇帝ナポレオンの遺産」はリズムゲームですが、正確なジャンルは「リズムアクションアドベンチャー」。
 そう、アドベンチャーもあるのです。
 最初からプレイできるリズムゲームは無く、主人公ラルフを操作して話を進めるとストーリーに応じたリズムゲームが現れる。クリアすればストーリーが進みます。

 ストーリー中はパリの街を主人公を操作して歩き回ります。
 といっても3Dマップでぐるぐると歩き回ったりするわけではなく、1枚絵の出てくるエリアを切り替えながら人に話したり物をタッチしたりするだけです。
 その目的のエリアについてもゲーム中で示されていますし、エリアにいる人物も多くて3人程なのでストーリーで詰まる要素はまず無いでしょう。
 このゲームについて調べると「ストーリーのシステムはレイトンシリーズの謎解き部分をリズムゲームにした感じ」というのが出てきたので知ってる人は参考に。


 というわけで。システムの話はこれくらいにして肝心の内容です。

 ストーリーは一言で言うと面白い。小休止も無く盛り上げ方も中々。
 そして何より、挿入ムービーの出来が良いです。キャラの可愛さ、動き、3D表現もお見事。ゲーム中のコインでムービーを買えば、ゲームクリア前であろうといつでも今までのものが見直せるのも美味しいですね。


 ただし、大きな問題点も内包しています。
 このソフト一本でストーリーが完全に終わりじゃないということです。サイドストーリーも全てクリアしたら真エンドにでも入るのかなとか思ったけどそんなこともない。どう考えても続編ありきのお話になっています。
 ちなみにこのゲームは発売が2012年1月19日でなんと既に5年が経過しているのであります。もう続編が出るのかが怪しい状況。セガは昔から今に至るまでいつまでも元気いっぱいなので希望は無いとは言い切れないのが嬉しいところか。

 それともう一つの問題。このゲームについて感想を見ると必ず酷評されているのがヒロインのボイス
 自分はアニメやゲーム、吹き替えに俳優や芸能人を使うことに反対はしません。芸能人を特別ゲストとして呼んでいるポケモン映画なんて毎年見てますが、声優でない方も素晴らしい演技で映画を彩ってくださってます。
 でも、それでも許容できる範囲ってものがありますよね。
 うやむやにしても仕方ないのでこの点ははっきり言いますが、ヒロインの声を当てている剛力 彩芽氏の声は合ってません。低すぎます。そして、棒読みです。浮いてます。
 一番最初にムービーで、「きゃっ」という人にぶつかった時のセリフがあるんですが、あまりの酷さに耳を疑いました。


 この二点はこのゲームの評価を下げてしまう要因であると思います。
 といっても、逆に言えばそれくらいしか欠点が見つからないため、


@ストーリー/キャラクターの個人的すゝめ@
 主人公のラルフが怪盗という職(?)だからか、かなりかっこいいキャラクターに仕上がっています。リズムゲーの時のダンスのキレが良いのも印象があがりますね。
 かっこいいんだけど、やはりそこは成人にもなっていない少年だからか、家族の悩みからストーリーが始まるのがお約束。
 こういったギャップもありますが、基本的にはヒロインを支えるかっこいいヒーローに仕上がっていて、自分がやったゲームの中でも10本の指に入るだろう良主人公だと思ってます。

 また、主人公以外のキャラも魅力的。
 自分が好きなのは少年探偵のクロードです。

 怪盗と探偵という関係ですから主人公を捕まえに追いかけてくるキャラクターです。親に対してちょっと反抗期だったり、主人公に対して勝気だったりと年相応の可愛さ。サッカーが好きでクロードとのリズムゲームもそれにちなんだものになってたりします。主人公との絡みをお楽しみに。



☆全50種類のリズムゲームを体感せよ!
 タッチしたりボタンを押したりジャイロを使ったりと様々なリズムゲームが挿入されています。
 その種類はなんと約50種類。サントラは100曲近い曲が入っており、三枚ものCDが入っていました。プレイ時間15時間程で90曲もの曲が聴けるとは中々に太っ腹です。


 ざっくりと、このゲームの特徴を言えばセガのリズム天国みたいな感じですね。
 たとえば一番最初にプレイするリズムゲームである「SHOW TIME」はまさに、リズム天国で言う「パチパチ三人衆」と同じルールです。前二人が取ったリズムに合わせて自分もボタンを押すっていうね。

 練習はどのゲームにも存在しませんが、全体的に簡単なリズムから始まり、曲の後半になるにつれて難しくなっていきます。リズムゲーム初心者の方にも優しい設定になっているんじゃないでしょうか。


 リズムゲームに慣れている人ならば全てAランクを取るのにそれほど時間も掛からないでしょう。
 しかし、フルコンボを目指すのは少し苦労するかもしれません。
 これは難易度の問題というよりもジャイロ操作のタイミングが非常に掴みづらいということにあります。これはこのゲームの中でも評判の良くない点ですね。
 それを受けてか公式のQ&Aにはその動画の参考動画があがってたりして、その手厚さがなんともセガらしい。



 作中の音楽を担当しているのは、あのDSのヒット作品「きみのためなら死ねる」のテーマソングを手掛けた幡谷尚史氏と、現在ソニック音楽作成者の中枢の一人である大谷智哉氏のお二人です。

 この印象的なパッケージ、当時DSを持っていた人や動画サイトを漁っていた人ならご存知の方も多いのでは?

 このゲームはジャンルがジャンルなので音楽命のところがあります。
 実際そのリズムゲームに使われている楽曲たちは素晴らしい出来です。ここについては一切文句つけるところがない。先程も言いましたけど、ゲーム終了後すぐサントラ買いましたからね。

 しかし個人的にこのゲーム上で一番推したいのはそれらの楽曲ではありません。
 OPでも流れ、ジングルでも使用され、ゲーム内で様々なアレンジがされている「怪盗Rのテーマ」です。
 印象的なイントロ、怪しげに鳴るチェンバロ、お洒落さを醸し出すジャジーなドラムやストレングス、ブラスの音圧……サントラで聴けるフルVer.は3分30秒程あるのですが、最初の勢いそのままずっと聴いていられます。最近ずっとリピート再生です。
 リズムゲーム前のジングルは何度も聴くことになりますが、この怪盗Rのテーマの一部を使用していたり、ゲーム内の演出のかっこよさも相まって素晴らしい。


 また、ゲーム内に使用されている楽曲に対しては文句なしの出来
 主人公が怪盗ということ、舞台もフランスということもあってかお洒落なイメージの楽曲が多いです。端的に言ってしまえばジャズテイストのものが多く、その中でもビッグバンド系の音を使った曲が多くを占めているイメージですね。

 そんな感じで、音楽べた褒めな自分はクリアしてすぐにサントラを購入しました。
 先程も言ったようにゲームの難易度はあまり高く無いため、既にゲーム内で聴いてる回数よりウォークマンで聴いてる回数の方が多いという……どんなリズムゲームまでかは曲名や曲調から理解できますが、どんなリズムで叩いていたかなんてほぼ覚えてない状態で聴いています。


@リズムゲームの個人的すゝめ@
 セガファンにはたまらないであろう、スペチャン5やきみしねのアレンジ曲がリズムゲームとして登場しています。
 これらの曲は他に比べて難易度も少し高めに設定されており、歯応えのあるリズムゲームが楽しめます。


 また公式で動画がいくつかあったので、ノリの良い曲を一つ。序盤だけではわかりませんが、後半は少しずつテンポが上がり盛り上がっていくのもこの曲の魅力の一つです。
 偽物の怪盗Rのリズムを真似していくリズムゲーム。本物の怪盗Rの余裕のある態度と可愛いニセ怪盗Rの掛け合いも良い味を出しています。




☆総評

 ぱっと見、可愛いキャラクターデザインや話題の芸能人を声優として起用するなどしてライト層向けに売っているゲームに見えるかもしれません。実際音ゲーマーにはリズムゲームは難易度が低く感じられるようにも思いました。
 自分のような音ゲーの経験が浅い人間でもさくさくと進むことが出来ましたし、オールA評価はそこまで厳しくはありませんでした。

 しかし、リズムゲームやゲーム性においては十分な出来であることに間違いはありません。
 このゲームの一番の魅力は、ストーリーとリズムゲームの親和性「ここでリズムゲームが来るのか!」とプレイヤーのテンションをあげてくるのが上手いんです。
 盛り上がったところで挿入されるアニメーションの出来も良いし、作品自体は非常に丁寧に作られています。

 ただ、それだけにヒロインの棒読み演技や尻切れ蜻蛉なストーリーには残念な気持ちでいっぱいです。これらが無ければ細かいところを気にするだけで済んだのですが……。

 それでも十分人にオススメしたいレベルには到達している作品だと思っています。
 総評では100点満点中80点くらいですね。
 プレイしている間のラルフ達の物語を味わって楽しかった気持ちと、素敵な音楽に出会えた喜びは本物です。



 ここまで読んでくださりありがとうございました。この記事を読み、一人でも「リズム怪盗R 皇帝ナポレオンの遺産」に興味を持っていただけると幸いです。

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