ポケ迷宮。
ネッツの端っこにあるヴィオののんびり日記的な旧時代的個人ブログ。大体気に入ったゲームについて語ってます。
2003年12月5日にゲームキューブ用に発売されたモノリスソフト/トライクレッシェンド制作、ナムコ発売のRPGです。
10/11から始め、10/27に終えました。プレイ時間は約60時間。
正直今更こんなレビュー書いてどーすんねんとか言われそう。でも書きます。楽しかった思い出は残しておきたいですし。
この作品はゲームキューブの名作ソフトとしてはよく名前を連ねている作品ですね。
これが好評だったから2も出した、という話も聞きました。1はまだしも2はそれなりの値段で売られていますね。買ったのですがまだ届いてません……は、早く!
ちなみにこのゲームのプレイ時間は58時間ほど。
あまりやり込みをしてこの時間。迷子にならなかったりやり込み要素をやらなければ後3、4時間ほどは短縮できると思います。
雲の上に浮かぶ島に暮らす、こころの翼を持つ者たちのいる世界
かつて存在したとされる海と大地が伝説となって人々の間で語り継がれていた時代。
人々は空高くに浮かぶ大陸の上で生活をしていた。そのためか、長い年月を経た今、人々の背中には「こころの翼」と呼ばれる羽が生えるようになっていた。
けれども、平穏かに思えた世界は、ある邪悪な計画を発端として徐々に秩序を乱し始める。
少年カラスは、育ての親と弟を殺した仇を倒すため・・・
少女シェラは、世界を危機から救うため・・・
別々の想いを抱えて旅する二人が出会ったとき、物語は静かに幕を開ける―――
空に浮かぶ大陸を舞台に、様々な想いと裏切り、そして祈りが交錯する、世界の崩壊と再生のストーリー。
(公式サイト 物語と世界観 物語の頁より)
何よりこの作品で感じたことは雰囲気の良さでしょうか。
とにかく素晴らしくファンタジーしてるというか。それぞれの国の特色や価値観がとてもはっきり出ていて、どの国に行っても全く飽きませんでした。
この感覚は聖剣伝説LoMを思い出しましたね。あれも雰囲気重視の作品でしたから。
ダンジョン、フィールド含めて固定カメラなのですが、固定カメラだからこそ出来る街やダンジョンなど、とにかく作り込みが素晴らしい。街にあるオブジェクトを調べると更に街の雰囲気を感じられるのではと思います。ついでにアイテムも色々と手に入りますしね。
新しいダンジョンに行くたびに興奮しっぱなしでした。ダンジョンは長すぎなかったのも好印象でしたね。謎解きがちらほらありましたがそれも楽しんでいる間にダンジョンが終わる感じ。
それと他のゲームにない特殊なところ、それは主人公=プレイヤーではないところでしょう。
プレイヤーはこのゲームの主人公カラスに憑いている精霊です。この設定だけでかなり異質な印象を受けますよね。
主人公は時々精霊であるプレイヤーの意思を聞いてくることもあります。
この特殊な設定だからこそ出来ることがあって、それをストーリーで大いに生かしてます。かつ、ひっくり返りまくってなお綺麗に王道の流れに収まっています。
シナリオの質はかなりのもので、終始展開に驚きの連続。
EDでこの世界とお別れするのが本当につらくなるというか、没入感はかなりありましたね。プレイヤーも主人公たちと一緒に旅をしている仲間である、とはっきり感じさせる作りがお見事でした。
主人公カラスが森の中で倒れているところを助けられ村で起きるところから物語は始まります。一方ヒロインであるシェラは何か目的があって旅をしている様子。
その二人を中心にパッケージに映っている4人が仲間になります。嫌味のあるキャラもいるわけでもなく、それぞれのストーリーや旅の目的などもしっかりしていました。
自分はどのキャラクターも好きになれました。パーティキャラも、それ以外のキャラも、です。NPCもしっかりキャラが作られていたと感じました。
事前にデッキを作りカードを選択する戦闘「マグナスバトル」
このゲームはターン制コマンドバトルですが、ただのコマンドバトルではありません。
マグナスと呼ばれるカードでデッキを組んで戦闘に挑みます。そのマグナスの種類、なんと1000を越えます。めちゃくちゃ強いものから、全く実用的でないものまで含めて、ですよ。マグナスの種類は本当にゲームらしいユーモアが溢れていて好きなのですが、初見一周で全てを埋めるのはほぼ不可能、周回要素もないので引継ぎとかはありません。ハードモード解禁とか期待したけどありませんでした。
とまあ、戦闘に関係のない部分は置いておいて。
これまたかなり特殊な戦闘システムで面白かったのですが、気になる点もいくつか。長所と短所、しっかり書いていきたいと思います。
1.敵にあわせてデッキを組む
……なんてことしなくても勝てたのが自分です。
が、属性というものが存在するので敵に合わせてデッキを事前に組み替えて戦闘の流れを有利にすることも可能です。
デッキ構築を支えてくれるソート機能も充実していて考えやすかったです。
個人的に問題は回復カードでしょうか。
時間経過で変化するカードがあるのですが、魚はほぼ腐ります、果物も大体腐ります。定期的に入れ替えが必要ですし、二軍の分も補充してるほどもないので、デッキの組み換えが必要になります。
それがあるのでパーティの入れ替えが面倒でしたね。自分はほとんど固定パーティでやっていました。
2.提示されたカードから引ける数だけ引いて敵を攻撃
システムに慣れるまでに時間がかかるのが、この攻撃だと思います。
公式から借りてきた一枚の戦闘画像です。まさに攻撃最中の写真。
下に並んでいるのは今出せるカード、左上にあるのは既に出したカードです。
右下の数字はデッキの残り枚数です。これが0になるとそのキャラのターンの時にデッキシャッフルが行われます。ちなみにこれは敵も発生します。
大事なところだけ説明すると、
・カードに書かれている数字を揃えるとプライズが発生する
→プライズとはダメージボーナスのこと。
カードにはそれぞれ数字(正しくは精霊数と言いますが数字)がついておりこの数字をそろえるとダメージにボーナスが付きます。最初は数字が一つのカードばかりですが、後半になれば4つのものも出てきます。プレイヤーはその四枚のカードのうち数字を一つ選択して攻撃につなげます。
6枚出せる場合を例に出すと、
1 1 5 3 3 5 →プライズ発生(2cards ×3
1 1 5 3 3 3 → 〃 発生しない
後者の場合5が一枚しかありません。一枚でも二枚でも邪魔なものがあればプライズは発生しないのです。
同じ数字を揃えるもののほかにストレートというものがあって、数字を順番に並べるボーナスもあります。これは一貫して数字を並べなければいけないので数字を揃えるよりも厳しいです。その分最大ボーナスを取れるとものすごいダメージになります。
ただこのゲーム、気にするのはプライズだけではありません。
・敵の弱点属性だけではなく相反する属性も気にしなければならない
→上の画像を見てもらったらわかるように、カードの絵柄には色がついていますね。これはそれぞれ属性を示していて、緑は風、赤いのは炎、白いのは光を表しています(灰色になっているものは使用条件に値しないもの。画像は攻撃ターンなので、灰色になっている防具は使用不可)。
属性、という概念はどのゲームにもありますが、このゲームで特に注意したいのが反発している属性です。火と水とか、光と闇とか。
これもこのゲームの大きな特徴ですが、1ターン内に相反している属性の攻撃を行うとダメージが減ります。減るというか、お互いのダメージを打ち消しあう、という方が正しいでしょうね。
このゲームは敵一体にカードを何枚も出してダメージを与えていくのですが、最終的なダメージは集計で行われるのです。攻撃の手を止める、もしくはカードを最大まで出してからダメージ計算されます。
(無属性+それぞれの属性値[反対属性打ち消し発生±相手の耐性/弱点])+プライズボーナス
となります。敵によっては耐性属性の中には100%無効なのもありますし、威力が倍になる場合もあるので、属性を考えるのはかなり大事です。実はプライズなんかよりもよっぽど大事です。
が、それを考えなくて道中雑魚で使ってた全属性の入り混じったデッキでも全く問題なく最後までクリアできます。運要素が絡む戦闘だからか凄い厳しく作ってあるわけではないようです。
それに、どうしても一対一しか戦闘ができないせいが戦闘が冗長になりがち。ダンジョンが短いのと、シンボルエンカウントのおかげでそこまで気になるものではありませんが。もちろん敵の攻撃にも全体攻撃というものはありません。そういう意味では理不尽さは感じないのかもしれません。
敵の攻撃について話をしましたが、先程だいぶ前に「攻撃にはコツがいる」と書いて上記のことを説明しました。
ややこしくなるんで言いませんでしたが、今言います。実はこれ、防御も全く同じことをするんです。相手の攻撃に合わせて属性考えてプライズもなんとなく考えて、防具を選ぶだけ!むしろ普通にプレイするだけなら下手に考えずさっさと防具使い切った方が攻撃時に困らなくていいような気もします。
3.新たなカードを手に入れるSPコンボ
めんどくさがりな当方はほぼ利用しませんでしたが、SPコンボというものが存在します。
特定のカードを連続で出すと、新しいカードを得ることができる、というもの。
戦闘の飽きが来ないような、実にゲームらしい工夫だと思います。
更に戦闘を便利にしてくれるアイテムが増える、と思います。これも作中でヒントがありますが、何も見ずに全てを埋めるのは至難の技でしょう。
4.意図的に操作できるレベルアップ、ランクアップ
雑魚と戦い過ぎて過度なレベルアップを嫌う方へ、朗報です。
なんとこのゲーム、レベルアップの調整が可能です(もちろん下げることは出来ませんが)。
もちろん経験値制度はあります。さて、これがどういうことかというと。
教会へ行き、そこで今まで得た経験値からいくつレベルアップをするかを自分で選ぶことが出来るんです。今までこういうゲームは見たことがなかったので、とても新鮮でした。これは本当にうれしい機能ですね
なので雑魚と戦いまくってデッキを整えつつ、レベル1のままラスボスに挑むことだってできちゃいます。そこまでの根気と腕と運が必要だとは思いますが。
こんな感じで、このゲームはただのコマンドバトルとはかなり違ったものになっています。
大きくまとめると、
【評価点】
回復アイテムは何回使っても消えない(ただ時間経過で腐る)
レベルアップを自分でコントロールできる
属性や数字を揃えて高ダメージを出す嬉しさ
【問題点】
常に一対一の関係になってしまうため、また攻撃行動中にカードを選択していく方式のため時間がかかる
デッキという性質のため若干運が混じる(ので普通にプレイしていれば苦戦はしづらい難易度設定がされている→レベルアップを自分で弄れるので自分で自由に縛りが出来る利点がある)
って感じですかね。
プレイヤーを支える便利なソート機能や見てて楽しいコレクション
戦闘とは関係のないシステムの話をしましょう。
この世界はマグナスというカードに様々な物質を閉じ込められる世界です。戦闘のところでも言った通り、なんとこのマグナスの種類は1000強あります。期間限定のものもあるので正直情報無しで全て集めるのは不可能に近いです。
全種類確認できるのは「ギャザリング」というページで、メニューを開く場所ならばいつでもマグナスのコレクション率を確認できます。冒頭からいつでも開くことが出来ます。
しかしこのゲーム、周回要素や強くてニューゲームというものがないので、一度でこのページを埋めるのは困難です。
もちろんイベントスキップもないので気になる人は最初から攻略を見る必要があると思います。ロードは短めです。
気になったのはイベント音声の音量が小さめなところ、奥行きがある街では人物が小さくて見づらい(これで一回目的地が解らなかったことがあります…)ことでしょうか。
桜庭氏本人も納得のサウンドクオリティ
「自分の機材やミキシングの腕もまだまだですが、今の私の技量の中ではかなり良い出来だと思います」
スターオーシャンシリーズやテイルズオブシリーズで知られる桜庭統氏が本作品のBGMを担当しています。上記の言葉は本人がサントラのコメントに書いていたものです。
特に評価が高いのが通常戦闘BGMでしょうか。静かな中でカードを選ぶことも多い上に一回の戦闘が長いのでBGMの中でも耳に残りやすい立ち位置なのですが、このBGMが入りやらベース音やら展開やらで全く飽きさせる気配がなかったんですね。
また、イベントBGMも涙を誘うものもありましたし、街やダンジョンのBGMも非常に良かったです。
総合評価
今でもGC名作ソフトとして語り継がれている名作ソフトだけあって、非常に楽しませていただきました。
ストーリーも戦闘も他のゲームにはない部分が多く、魅力を語るにはやはり文章だけでは足りません。
実際にこの世界に触れてみて、主人公カラスと共に旅をしてみないとこの世界の良さというものは伝わらないのだと思います。
というわけで評判のいい通常戦闘BGMと共にここで区切ろうと思います。
続編が届くまで別のRPG始めちゃったけど、続編もきっちりやりますよ!
少しでもこのゲームに興味を持つ方が増えればと思います。
ここまで読んでくださりありがとうございました。
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・どんなゲームでも大体腕前は中の下~上の下辺りに生息
・小説(ゲームの二次創作)書いたり、ゲーム内の台詞まとめたり
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