ポケ迷宮。

ネッツの端っこにあるヴィオののんびり日記的な旧時代的個人ブログ。大体気に入ったゲームについて語ってます。

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結び重ねる、超脳力

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 機種:PS5・PS4・STEAM・Xbox Series X|S・Xbox One 
発売日:2021年6月24日
 価格:8,200円+税(DELUXE EDITIONは9,600円+税)

公式サイトはこちら

 バンナムが届ける新規ARPG。
 昨今は新規JRPGが売れにくい中、良く売ってくれた。

 良いところも悪いところもあるので、ひっくるめてお話できればと思います。

【プレイヤーデータ】
・テイルズはレジェンディア、エクシリア2以外はマザーシップ全部プレイ済。一番好きなのはリバース、次にデスティニー2、グレイセスと根っからのテイルズの戦闘好き。今回はヴェスペリアとか作ってたチームの方のらしいので上記のゲーム作ってたチームとは違うらしいけど
・普段はRPGを中心に対戦ゲー、音ゲー、パズル、アクション等特にジャンル選ばず気になったものをプレイ
・本作品のアニメは見ていないので、この記事では一切触れません

☆[ストーリー]ブレインパンクの世界を一癖あるキャラ達と堪能あれ!
☆[戦闘システム]若干大味ではあるものの、爽快感は十分な戦闘システム
☆[音楽]シーンを邪魔しない良質な音楽が揃う
☆[総評]決して完璧とは言えないが、全体的に良質に纏まっている作品



☆[ストーリー]ブレインパンクの世界を一癖あるキャラ達と堪能あれ!

はるか昔、空より異形の生命体『怪異』が出現し、
人間を含む生物の脳を捕食し始めた。
人類は地表で閉塞した生活を送らざるを得なかったが、
人が誰でも生まれながらに持つ超感覚『脳力』を基盤として
高度に発達した科学技術により、
世界は大規模ネットワークを介し、あらゆるものが連結されていった。

こうして脳科学が極度に発展した世界、ニューヒムカにおいて
怪異に対抗するために組織されたのが、怪異討伐軍(通称:怪伐軍)である。
怪伐軍は突出して強力な脳力――『超脳力』を持つ超脳力者の集団であり、
唯一彼らだけが、怪異を殲滅する力を持っている。
人々にとって怪伐軍は英雄であり、スターであり、憧れの的となっていた。



このような時代が長く続き、怪異はもはや
雷や台風といった自然現象の一つとして認識されるようになり
怪異との戦いは、日常の延長線上に存在する災害となっていた。

今年も怪伐軍に新入隊員がやってくる。
彼らもまた、終わりなき人類と怪異との戦いの最前線へと、
駆り出されていくのだった。
(公式サイトのStoryの頁より)
 
 主人公は二人。

 男主人公のユイト・スメラギ。
 女主人公のカサネ・ランドール。

 最初にゲームを遊ぶ時、主人公を選ぶことになる
 大筋は同じでマルチエンディングではなく、二つの話も異なる視点から物語が描かれていくものである。

 この二人の主人公は離れて行動していることが多いため、片方のストーリーをクリアしてからももう片方のストーリーを遊ぶのに躊躇はなく新鮮な気持ちで遊べた。ただ、どちらを先に選ぶかによってキャラの印象はかなり変わるかも、というのと最終的には一つに纏まってその後は変化が無いので飽きる人はいるのかもしれない。

 キャラクターの掘り下げはメインストーリーはもちろん、主人公と他仲間キャラとの絆エピソードがある。
 主人公以外の横並びの繋がりも作中にはあるにはあるが、どうしても絆エピソードは主人公⇔他キャラが中心のため、描写がもう少し欲しいという気持ちはあった。

 また、昨今はソシャゲの台頭により、世の中はフィクションのキャラクターで飽和状態であり、魅力を感じる事のハードルはあがってしまっている。どうしても昨今は「ギャップが大事」だと思う(※主観です)のだが、この作品にはあまりそれが無かった。一昔前のテンプレートだけを背負っているような感じ……そこをどう思うかは人それぞれなのだけれど、自分はもう一捻り欲しかったかなと。

 一つキャラの掘り下げで言えるとすれば、基地で仲間にプレゼントを上げることが出来る。これも割とよくあるシステムではあるのだが、プレゼントした時に物により一言コメントがあるし、プレゼントした物は部屋の一角に置かれていくし、一部のアイテムは仲間が使ってくれる。段々賑やかになる部屋がとても面白く、カオス空間でずっとだらだらするのがたまらない。


↑これは人をダメにするクッションをもらってダメになっている男主人公。ただのダメ人間にしか見えないが、男主人公ユイトは作中でもかなりの聖人です。

 このプレゼントするアイテムも含め、全てのアイテムや敵の図鑑等にフレーバーテキストがあるので、読むのも楽しかった。



 この世界はブレインパンクと銘打っており、所謂サイバーパンクものである。
 景色や世界観の設定等は非常に美麗に出来ている。
 ダンジョン等のマップはいくつかの階層にわかれており、システム的な話になるがPS4の初期型でもあまりロード時間は気にならなかった。決して短いわけではないのだけれど、ロード画面に少し動きがあったりTIPSがあるから余計に気にならなかったのかも。後、自分はクエストとかしなかったので、ロードを何度も行う事が無かったのも大きいかもしれない。

 ストーリーを最後まで進めた感想をざっくりと言えば、随時盛り上がる箇所はあり、一気に進めたくなる気持ちは沸いてくる。章ごとにわかれていてタイトルもついているので、内容の理解はしやすい。
 しかし、一つ一つのストーリーの印象はかなり駆け足気味な印象
 特にやっている間は不自然ではないものの、後から振り返ると「あれどうなった?」「これどうなった?」というものがいっぱいある。それに、ストーリーありきでキャラクターが動かされているような雰囲気を感じた。
 お話の規模がでかくなる割には、ワールドマップが広がるわけでも行ける町が増えていくわけでもないので、プレイヤーにはその話のスケールに対して実感があまり沸かない。自分は初回プレイでは探索もサブクエストもほとんどやらない性分なので、街では現状はどう受け止められているのかとかが今一つ解らなかった。

 見た目通りにアニメ的な描写が多いので、そこが苦手な人もおすすめはできない。
 また、描写としては、本作品は脳を繋いだり、モンスター……この世界では怪異と呼ぶが、怪異は脳を食べるという設定がある。そんな一部のグロテスクな表現があるせいかCEROはDらしい。が、ビジュアル的にグロいシーンは全く見受けられなかったので安心してほしい。

 シナリオ担当は実弥島巧氏。と言えば「テイルズオブシンフォニア」「テイルズオブジアビス」「テイルズオブザレイズ」「アークライズファンタジア」等々。
 怒涛なストーリー展開があると言えば確かにな~と思う人も多いと思うが、実弥島氏が作るキャラの一部はかなり癖が強いところがある。一捻り欲しいという割に癖が強いとはどういうこと?と言われそうだけど……キャラの浅い深いと強い弱いの違い。そこにハマっていくか、嫌悪感を抱くかは人それぞれかも。




 ストーリーは概ね紙芝居のように進んでいく
 画面の下部にテキストが出て、フェイスアップされたキャラ達の口が動き、その背景で一枚絵が現れて状況を説明する。背景の一枚絵も結構な頻度で切り替わるので、特に手抜きだとかは思わなかった。展開も何が起こったか理解できないというところはなかった。
 ただ、ログが無いので話をちょっと聞いていない時に「何言ってた?」となっても見返せないのが気になった。また、キャラモデルの出来がかなり良いので、動きがもっと見てみたかった。会話も出来れば首より上だけじゃなくて、体も動いていてくれていた方が見応えあっただろうし。それこそADVの立ち絵のようなボリュームはもう少し出せたのではないかと思う。と言いつつつい最近やったADVがバディミッションBONDで、立ち絵が同じポーズほとんど無いくらいリッチなゲームなんですけども……ストーリーを追いかけるゲームである以上、そういうところに飽きさせない工夫はやっぱ必要だと思うので、妥協はしてほしくないかなと。背景の一枚絵はかなりの頻度で切り替わっていくのは頑張ってると思うんだけどね。
 キャラで売り込むゲームなら尚の事。


 大変惜しいところ。
 プリレンダムービーを用いている所もあるのだが、後から見直しが出来ない。また、台詞も消せない。
 クリア後もギャラリーモードが無い。章毎に遊びなおせるわけでもない。何のために章で割ってるやら。モデルもムービーも出来が良いのに何故……と思わずにはいられない。セーブは残す枠が結構あったので、逐一残しておけという意味なんだろうか……。
 こういうゲームはキャラで売っているところはあると思うので、そのキャラへの欲を満たしてくれるところはやはり欲しい。



☆[戦闘システム]若干大味ではあるものの、爽快感は十分な戦闘システム

 ジャンルはアクションRPGなので、戦闘はもちろんアクション。
 アクションは軽めのアクションであり、最近のイース好きには良いかも。後はアストラルチェインみたいにがちゃがちゃボタンを触るのに好きな人には割とおすすめ。
 ただ、完成度で言うなればその辺りに比べるとやや劣るが、それでも十分にゲームとしては面白いと思えた。

 カウンター(見切り)のようなものはありますが、防御は無い。
 最終的には攻めが正義になるシステムなので無くても良かったかなとは思うが(かと言いつつ、見切りはかなり強い)、序盤は敵に対してやれることが少なくて苦痛かもしれない。

 カスタマイズ要素は、
・武器(店で購入+強化)
・プラグイン(アクセサリー。ステータスアップや、状態異常付与増加など)
・ブレインマップ(アクションの拡張、一部能力アップなど)
 がある。

 キャラクター達は自分の武器+超脳力を使って戦います。
 パーティメンバーはそこそこいるが、操作できるのは主人公の二人だけ。
 男主人公ユイトは刀、女主人公カサネは折り畳み式ナイフ(作中では小型刃)。

 他の仲間は二人まで戦闘に参加させることができる。
 しかし、他のキャラが操作できないのが気にならない、飽きさせない作りになっている。


@テンポの良いところも悪いところもある戦闘


 カットインやSEは非常に気持ちが良い
 敵にはHPとは別にブレイクゲージがあり、これを削り気絶させることで、一撃で倒す事が可能となる(ボスの場合は大ダメージ)ため、テンポも悪くない。

 戦闘中のUIも、やればやるほど非常に見やすく洗練されていると思った。
 移動速度も速く、ステップも距離がある。マップも行先が解りやすく示されているので、プレイのテンポは落ちにくい
 当然、コンフィグやカメラ速度、向き等の基本的な要素も揃っている。
 これだけで自分は好印象。

 ただ、個人的にこのゲームのアクションでネックなのが、
通常攻撃のモーションの重さ(特にカサネはナイフを飛ばして戦う分、かなり癖がある)
ターゲットした敵へのカメラ(キャラが見えなくなる事がある)
 の二点かな。
 どちらも工夫次第で気にならなくはなるんだけど、基本的な要素であるので、システム側からきちんと対応をしてほしい感じ。


@SASで仲間の能力を借りて戦え!
 主人公の超脳力は「念力」。落ちている物を敵にぶつける事が出来る力で、自然&通常攻撃で回復するゲージを用いる。敵のブレイクゲージを大きく削るので、通常攻撃の間にも「念力」を挟んで攻撃したりする。見た目も派手で楽しい。

 しかし、これ以外にも仲間の超脳力を文字通り一時的に借りて戦う事が出来る。

 例えば、
 発火を持つ仲間からは、武器に火属性を付与して攻撃範囲を上げる効果を得られる。
 複製を持つ仲間からは、念力でぶつける物を増やしてダメージを底上げすることが出来る。
 瞬間移動を持つ仲間からは、ダッシュで瞬時に敵に接近出来るようになる。


↑逐一カットインを挟むのだが、これがかっこいい上に台詞もパターンがある、時間も非常に短い等、何度も見る要素でありながら全く邪魔になっていない。ここはキャラゲーを作ってきたテイルズらしいか。

 このシステムはこのゲームの一番の肝になる。
 SAS無しで戦うシーンも終盤にほんの少しだけあったりするのだが、この間のつまらないことつまらないこと。
 戦闘は基本的にSASありきで設計されているので、これをいかに使いこなすかでゲームの印象が変わるかと思う。

 ゲームも中盤になると、SASは同時に2個以上発動できるようになり、より戦闘シーンでの幅が広がっていく。
 個人的に好きなSASは複製と念力(※主人公はどちらも念力です)の同時発動。SASでの念力……つまり操作していない方の主人公から借りている念力は、自然回復のゲージ関係なくオブジェクトをぶつけることが出来るというもの。これに物を増やしてぶつける事が出来る複製を合わせれば、攻撃力の底上げが出来る。安全圏から敵に攻撃してブレイクを狙えるというわけ。

@ブレインマップでアクションの拡張が行えるものの、序盤でアクションの幅が無い
 アクションゲームのカスタマイズで、やれる事が増えていくのは一つのお約束かと思う。コンボ数が増えたり、特定の決め技が増えたり。
 このゲームにもブレインマップというもので拡張要素がある。広げていく楽しみはあるのだが、これを広げる前はあまりにもアクションの基本部分が制限されていて、中盤まではアクションの魅力をあまり感じない。

↑「受け身」も一番最初に開放できるものであるが、チュートリアル中等の最序盤は出来ない。

 仲間のサポートを受けるSASについても、仲間との絆を上げることによって性能が上がったり効果時間が延びるものもあるので、どうしても序盤の「何も出来なさ」は勿体ないと思う。特に女主人公カサネは通常攻撃が弱いので余計に。

 また、最終的にはやり込み要素というものが必要になるかと思うが、このゲームはクリア後のやり込み箇所が無い。そこも非常に勿体ない気がする。かといってアプデは無さそうだしなぁ。



☆[音楽]シーンを邪魔しない良質な音楽が揃う
 音楽に関して言えば、自分はフィールド曲が好きなものが多かった。ゲーム中はマップ移動時間もそこそこあるため(といっても、先程から言っているように移動速度は速くストレスになるところではない)自然と耳に残るのだが、全体的に良いなと思った曲が多い。
 特に自分は雪国曲フェチなわけだが、この作品の雪国曲もなんともたまらない味わい深さがあったので、とりあえずCDは買うつもり。

 後ね、タイトル画面の曲が……すごく良いです。

 所謂ムービーが少ないので劇中限定の曲は無いのかな。
 ちなみに、DELUXE EDITIONを買うとサントラがついてきます。


☆[総評]決して完璧とは言えないが、全体的に良質に纏まっている作品



 ストーリー、システムとしても一つ一つプラスの要素があるものの、やや纏まりきっていないマイナス部分も明確にあり、手放しにすごい!とは言いづらい

 戦闘システムについても、中枢を司るSASの切り替え以外は真新しいところが無く、爽快感等で言えばイース8や9のが断然上かなとは思った。
 このそこそこ楽しめる段階まで形作るのも難しいのは重々承知の上ではあるのだけれど。

 ゲームの根本的なところ、所謂ロード、UI、移動速度等によるストレスは全くといって無いので、かなり遊びやすかったのは自分にとってはかなり大きかった。 
 特にUIはシンプルかつ見易く、このゲームで手放しに褒め称えたい点である。


 なので、人に強く勧めるゲームとはならないものの、どうかと訊かれたら「気になるなら是非やってみてほしい。体験版あるし」と言うだろう。

 というわけで。
 人に勧められるものかどうかということで、本編クリア後に体験版をやってみたんだけども。
 これだけでこの作品を評価するには難しい。かもしれない。魅力はあまりこれでは感じにくいかも。
 戦闘で説明したブレイクゲージも序盤は少し削りにくいし。

 ただ、
 SASでハナビの発火を使う→敵ロックR3→念力R2→通常攻撃□・△コンボ→念力R2→通常攻撃□・△コンボ
 くらいやればなんとなく楽しいかもしれない。ということだけ言っておきます。
 念力で飛ばした後に通常攻撃をするとロックした敵に勝手に寄っていってくれるし、念力を使う瞬間はキャラは無防備だけど敵から勝手に距離を取ってくれる。この仕組みがわかるだけでだいぶ楽しめるかと思います



 後はアプデでギャラリーモードさえ追加してくれれば自分は言う事が無いです……。
 プレイ後にスクショいっぱい撮りたかった。モデルは本当に出来が良いし、絵に忠実に作られてて素直に凄いと思った。



 皆さんも一緒にブレインパンクの世界へ行きませんか?

 ここまで読んでいただきありがとうございます。
 一人でも「SCARLET NEXUS(スカーレットネクサス)」を楽しんでくれる人が増えてくれればと思います。

 拍手やコメントをいただけると、この拙い文章を書いた人が安易に喜びます。

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