ポケ迷宮。

ネッツの端っこにあるヴィオののんびり日記的な旧時代的個人ブログ。大体気に入ったゲームについて語ってます。

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テイルズオブハーツR(以下TOHR)、クリアしました。
 プレイ時間は40時間弱。ラスダン前に街を一通り回ったり、ダンジョンを迷子になったりしているので、実際はもっと短い時間でクリアできると思います。
 他作品のテイルズはV、X、X2以外は触っているので、他テイルズとの比較が多いかと思いますが、テイルズを知らない方にも解りやすいようにレビューをしていくつもりです。

 また、当方はDS版TOHは未プレイです。ご了承ください。

 ネタバレはありません。
 未プレイの方にも安心して読んでいただけると思います。



























ストーリー
 辺境の村に祖父と二人で暮らす少年「シング」は今日も祖父との剣の修行に打ち込んでいた。
初めて祖父から一本をとったシングは、その褒美として祖父より神秘の武具「ソーマを譲り受ける。
 ソーマを譲り受けた後、シングは祖父の外出中に祖父を訪ねてきた少女「コハク」と出会う。初めて会う村人以外の異性に戸惑いつつも、その笑顔に惹かれていくシング。
 しかし、コハクはシングの目の前でなどの女魔導士に襲われ、そのスピリアに術をかけられてしまう。シングはコハクを救うため彼女のスピリアにスピルリンクするも、誤って彼女の感情を砕いてしまう。
 コハクへの償いと、コハクの笑顔を取り戻したいという思いから、シングは祖父から譲り受けたソーマを手に初めて村の外へ旅立つのだった。
(テイルズオブハーツR公式サイト ストーリー頁より)


 上記の文章のような始まりであるからか、とにかく序盤の空気が重いのなんの。もちろん、それも序盤だけなので、ぎすぎすが苦手な方もご安心を。

 ストーリー展開は全体を通して王道です。ええ、もうそれしか言いようがないくらい王道です。それに、この世界観は中々良いな、とも思えました。解りやすく、また、良い意味での唐突な展開もあり、好評価です。

 が!
 ですが!


 TOHのDS版プレイの方は注意してください
 噂によると、イベントや台詞の削除がだいぶあるようです。かなり衝撃的なシーンのカットもあり、イベントの流れが浅くなっているみたいですね。
 ドットからポリゴンへの変更によって表現が誤魔化しきれなくなった、というのももちろんあると思います。2Dでは表現が限られており、大きな動きもチビキャラによる大胆な動きで、プレイヤーに想像力を働かせるものが多いです。
 しかし、3Dになり人間らしい動きを求められると『誤魔化す』なんて言ってられないんですね。表情やキャラの細かい動きによる表現方法は増えますが、大きな動きは『誤魔化せ』なくなります。
最近だと、ファルコム製作の軌跡シリーズが3D化し、テイルズで言う所謂秘奥義の演出が稚拙になってしまいました。
 

 もちろん、DS→Vitaという機種変更によってのイベントの追加、というかそもそもキャラまで追加など新要素もありますが、元々あったものの削除はもったいないと感じますよね。それがキャラに深みを持たせる印象的なシーンなら尚更。
 制作側がリメイクではなく、リ・イマジネイション(再構築)を目指しているからかもしれませんが、もう少し練ってほしかったですね。


 ストーリーついでにグラについてもここで記述。
 IRと比べるとだいぶ洗練されていると思います。キャラのモデリングは出来が良いと思います。特にヒスイのへの口が再現されてるのには感動というか笑ったというか。




キャラクター
 主人公のシング・メテオライトは少年漫画に出てくるような典型的な熱血主人公キャラですが、プレイ前とプレイ後で印象が変わったキャラでもあります。同じテイルズ作品の主人公ではデスティニー2(TOD2)のカイルが一番近いような気がします。よく似てるというか、馬鹿仲間に入れられるシンフォニア(TOS)のロイドとはあんまり似てない。
 また、ヒロインのコハク・ハーツも思っていたのとはまた違った雰囲気でした。こちらも、良くも悪くも印象が変わった感じ。
 典型的なヒーローとヒロインだけあって、二次元独特の二人の世界で恥ずかしい台詞を喋っていることが多く、それが受け入れられるかられないかで違うと思います。

 他のパーティキャラも嫌みのないキャラで、プレイに苦痛は感じません。特に気になっていたのがHRからの新キャラ、ガラド。おっさんキャラは描くのが難しいと思うんです。色んなことを知っている人生の先輩で達観しているからこそ、さっきなんでこのことを教えてくれなかったんだ、等思うこともあるので。ガラドもそうなったら好きじゃないキャラになるのではと不安でしたが、大人の対応に加え感情をしっかり表情に出すので好感が持てました。
 追加キャラなのに、アニメムービーにしれっと参加してたりするのに安心。違和感がない。





戦闘システム
 端的に述べると、面白いです。
 その特徴として、TC、チェイスリンク、ソーマビルドの導入にあります。どれも良い要素だと感じました。あとで記述します。
 前作テイルズオブイノセンスR(TOIR)より継続していて嬉しかったのはカウンターですね。敵がある攻撃をしてきたときにタイミングよくボタンを押すとカウンターができるという。これは続けてほしいシステムです。
 仲間への細かな作戦設定も残っていて有難かったですね。

 本作はDS版にあった空中コンボを大事にしています。空中に、地上に、自由自在に戦うことが可能で、IR以上に爽快感を追及しているように感じました。

 以下、大きな特徴について。

1.TC(テクニカルカウンタ)
 TCとは、1つの術技を出す度に減る数値のことで、0になると術技の使用が出来なくなります。回復は攻撃以外の行動を取っているときにします。
 PS2版のデスティニー(TOD)やグレイセス(TOG[f])をプレイした方はCCに似ている、と言えばおわかりになるかと思います。その数値が許す限り、技が連続で出せるのです。
 もちろん、従来のTP(テクニカルポイント)……つまり、DQでいうMPのようなものも残ってます。

2.チェイスリンク
 ある程度攻撃を与えるとマーカーが発生します。その際にブレイク攻撃(通常攻撃ラストや指定の技)を放つと、敵を一定時間、一方的に叩きのめすことができるシステムです。
 敵を吹っ飛ばして距離が離れてしまったとき、チェイスリンク中ならボタン一発で安心!□ボタンを押すと、敵のすぐ隣へワープします。まさに、一方的に殴れるシステムです。
 チェイスリンク中にはいくつか仕掛けもあるので、プレイしてお楽しみください。

3.ソーマビルド
 戦闘要素ではありませんが、戦闘に直結する要素です。武器、ステータス、術技、スキルなどは全てこのソーマビルドを行うことで得ることができます。つまり、カスタム型の成長システムです。
 このソーマビルドを調整するためのポイント(ソーマビルドポイント=SBP)はレベルアップの度に得ることができます。


 欠点ももちろんあります
1.秘奥義使用のためのゲージが兼用
  →全員がスピルドライブにならない。つまんない。
2.仲間がチェイスリンクしても、チェイスリンクの仕掛けが使用不可。
  →なら仲間が取るよりプレイヤーが取ったほうが良くね?
3.敵がやたら逃げる
  →チェイス狙えない。フィールドを大きく移動する術技じゃないと追いつけなかったり、チェイスを狙うのに待ち構えても鋼体が剥がれず、チェイスが始動できない。



システム
 前作TOIRに比べ、ユーザーの不満をよく聞いているなというのが第一印象。
 以下良いところも悪いところも箇条書き

1.料理Lv.が全員共通になった
  →個別である必要なかったし。
2.リトライはPS2版TODやTOGのようにメニューが開ければ文句なしだった。
  →「あ、こういうボスなのね。。仲間や装備を変更しよう」と感じたら、結局ロードしなければいけなかった。リトライの存在意義……。
3.移動速度が適切
  →遅くもなく早くもない。飛行中も操作しやすく快適。戦闘中も同義。ストレスを感じない。
4.お金が余る
  →Hのシステム上武器購入が必要ないので、料理にアイテムにお金を注ぎ込める。
5.セーブポイントに触れると全回復
  →ボス前には必ずセーブポイントがあるので、詰まったらここでレベルあげなりなんなりが可能。
6.イベントスキップ
  →昨今の周回要素のあるRPGになくてはならない存在。軌跡シリーズの早送り機能との併用って不可能なんだろうか
7.走り方
  →足の動かし方がヘン。横から見ると違和感を覚える。戦闘モーションは良いのになんでここだけ。IRのほうがマシ。


音楽
 雰囲気にあった曲が多かったと思います。戦闘BGMも悪くないと思う。ニコ動なんかであんまり戦闘BGM評判良くないけど、私はこういう音は好き。「神秘の武具ソーマ」の評判が悪いのは何故?めちゃいいんだけど。


総合的評価
 素直に、人に勧められるゲームだと思いました。ストーリー、キャラ、戦闘システムでストレスを感じない、かつ先が気になるRPGとして良げーだと感じました。
 ただ、DS版のハーツを体験している方には少し勧めづらいかもしれません(イベント・台詞のカット等の理由から)。カルセドニーを操作できる、3Dで動くシング達を見ることができる、という部分で勧めることはできるかもしれませんが、やはりイベント削除のショックは大きいのではないかと思います。

 Vita持ってて、なんか良いRPGない?って言われたらまず勧めてみてください。もちろん、これを見ている同条件の貴方も。

 シング達と一緒にガンドコ冒険して行きましょう!

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